・出典:ケミカルデイズ
http://www16.plala.or.jp/chemicaldays/index.html
Q&A
・Q1 化学物質問題とはなんですか?
A :
化学物質とは、元素、化合物、天然物も含めた化学的組成物のことをいいます。
つまり、世の中にある物質はすべて化学物質ですが、化学物質問題という場合は、特に人工的に作り出されたものが対象となります。
昔から自然に存在する有害物質に対しては、人を含むいろいろな生物は、体内に取り入れないようにしたり、入ったものを解毒したり、すみやかに排出したりするようにする機能を長い時間をかけて発達させてきています。
ところが近代以降、とくにここ数十年、化学工業の発達によって、無数の新規化学物質が作り出され、安全性が確認されないまま使われていて、人体もそれに対応できないでいます。
新しい物質に対しては、体を守る仕組みが働かずに、他の有用な物質と間違えて取り入れたり、体内に蓄積したりして、有害な働きをするようなものがたくさんでてきました。
安全なものと考えられて使用されていたものでも、あとから有害であることがわかったり、有害性も、急性毒性、慢性毒性、発がん性、さらには環境ホルモンというように、広がっています。
現在米国化学会に登録されている化学物質数は5000万を超えているそうです。
そのうち、世界中で生産されたり使われている化学物質は10万、日本では数万と言われています。
今までの規制のやり方は、有害性が分かってから、その分かった物質だけを規制するというやり方で、規制された物質もほんのわずかでしかありません。
このようなやり方では、化学物質による健康被害をなくすことはできません。
現在、2020年を目標に、化学物質による健康や環境への被害を最大限減らすようにする国際的な動きが始まっています。
有害性がわかってから規制するのではなく、安全性が確かめられたものだけを使用するというやり方に改めるべきです。