・日焼け止め(UV)クリーム(サンスクリーン)
子ども用UVクリームも安心できない
最近は、紫外線の害がさかんに言われているので、外出する時は日焼け止めクリームを塗る人が、男女を問わず増えているようです。
子どもにも使う親が普通になっているということです。
紫外線の害とは、皮膚がんにかかる恐れのことです。
日焼け止めで紫外線を防ぐ方法には、紫外線を物理的に反射する紫外線散乱剤と、紫外線を吸収して化学反応で熱や赤外線に変える紫外線吸収剤があります。
紫外線散乱剤は、紫外線を物理的に反射・散乱させて、紫外線の肌への照射を防ぎます。
主に酸化チタンや酸化亜鉛などの白色の無機粉体が使われています。
紫外線吸収剤は、皮膚への負担が大きいことが言われて、最近では紫外線散乱剤だけの製品が増えています。
製品によくSPF30、PA++などと書かれていますが、SPFは素肌に比べて何倍の日焼け止め効果があるかを表します。
PAは+、++、+++の3段階があり、+の数が多いほど効果が大きいことを表しています。
SPFの値が50などという製品もありますが、30以上では効果に変わりがないと言われています。
SPFの値が大きいものは、それだけ肌への負担が大きいことを覚えておいてください。。
また、紫外線吸収剤はアレルギーを起こす恐れがあるので、入っていないものがいいでしょう。
以下は、ある子ども用UVクリーム(SPF15)の成分です。
水、パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル(紫外線吸収剤)、シクロメチコン、グリセリン、セテアリルアルコール、ポリソルベート60、プロピレングリコール、エタノール、ステアリン酸グリセリル、ステアリン酸PEG-100、酸化チタン(紫外線散乱剤)、セスキオレイン酸ソルビタン、ミツロウ、スベリヒユエキス、アロエ末、トリエタノールアミン、ケイ酸(Mg/Al)、メチルパラベン、カルボマー、フェノキシエタノール、キサンタンガム、プロピルパラベン、エチルパラベン、EDTA2Na、香料
含まれる量の多い順に書くことになっているので、紫外線吸収剤がたくさん入っていることになります。
そのほかにも、トリエタノールアミン(pH調整剤、乳化・分散・湿潤剤など)は旧指定成分(注)で皮膚刺激があります。
防腐剤のパラベン類、フェノキシエタノールも同じように皮膚刺激があります。
子ども用でも決して安心できないことが分かると思います。
以下は、あるメーカーのUVクリームです。
(SPF15 / PA++)
成分:水、グリセリン、カリ石ケン素地、酸化チタン、スクワラン、ローズ水、シリカ、シア脂 タルク、カミツレエキス、カワラヨモギエキス、ヒノキチオール、エタノール
この製品例のように、たくさんの成分を含まない製品のほうが安心できます。
ただ、最近、ナノ化(注)した酸化チタンや酸化亜鉛が使われているとして問題となっています。
ところが、困ったことに製品にはナノかどうか書かれていないので、選ぶことができません。
また、紫外線の害ばかりが言われていますが、発がん作用の恐れや皮膚へのダメージはないとはいえませんが、紫外線は体にとってはビタミンDをつくるのに欠かせないものです。
適度の日光浴は、体に必要なものということを忘れないようにしてください。