・パソコン 換気に注意!! パソコンからはいろんな物質が揮発している
パソコンにはいろいろな有機化合物が使われ、それに電流が通って加熱されることで、たくさんの有害物質が放出されています。
とくに学校のパソコン教室では同時にたくさんの機器が稼動しているので、その濃度はかなり高くなっています。
十分な換気を行い、長時間の使用は避けてください。
特に新しいパソコンは注意が必要です。
パソコンからは次のような物質が放出されたり、パソコン内のほこりに付着したりしています。
◆ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレン、アセトアルデヒド
ホルムアルデヒドに代表される揮発性有機化合物は、外装部のプラスチック材、塗料溶剤、接着剤に使用されていて、その多くはシックハウスの原因物質に指定されています。
パソコン本体だけでなく、パソコン室の壁紙、床材、テーブルからも放出されます。
本体からは、プリント配線板に使われているフェノール樹脂、各部に使われているホルムアルデヒド原料とした接着剤などから放出されます。
とくに電源部や高性能LSI周辺部など、高温になる部分からの放出量が多くなっています。
◆臭素化難燃剤(BFR)
パソコンに使用されているプラスチックが燃えないように添加されているのが難燃剤です。
ポリ臭素化ジフェニルエーテル(PBDE)が多く使われていました。
有害性があって、分解されにくく、生物の脂肪組織に蓄積されやすいので、規制がかけられて、PBDEのうちのPeBDEとOBDEという種類や、PBB(多臭素化ビフェニール)の使用は禁止されました。
◆リン酸トリフェニル
臭素化難燃剤が規制されて、使われるようになったのが有機リン系難燃剤です。有機リン系物質は農薬としても使われ、神経毒性があります。
安全な難燃剤、あるいは難燃剤の必要のない材質への転換が望まれます。
またプリンタのインクは、溶剤、顔料、界面活性剤、防腐剤などが使用されていてそれが放出されるので、吸い込まないように注意してください。
◆フタル酸エステル
フタル酸エステルは、プラスチックに可塑剤として添加されているもので、このうち、DBP、DEHP、DAPなどの物質がパソコンの排気から検出されています。
DEHPは有害なため、食品容器などへの使用が禁止されています。
これら以外にも、パソコン本体には、鉛、アルミニウム、ガリウム、バナジウム、ベリリウム、など有害物質が多く使われています。
住宅街を巡回している回収屋を通して廃棄電子機器が海外へ送られ、劣悪な状態で資源回収が行われ、環境や健康被害をもたらしています。
パソコンなど電子機器を廃棄する場合は正式のリサイクルルートを使ってください。