2:スマートメーターの発火事故が続発する「根深い事情」 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・● 想定以上の電気が流れる 原因は「製品不良」と「施工ミス」

 スマートメーターは、通信機能を持ったデジタル式の電力量計だ。

 従来のメーターがアナログ型で、検針員が毎月検針していたのに対し、電気使用量を30分ごとに(中継点を経由して)電力会社へ送信できる。

 政府が閣議決定した「エネルギー基本計画」で「2020年代早期に全所帯・全事業所に導入する」と定めている。

 電力会社最大手の東電管内では、すでに約1900万台を交換し、20年度中に全世帯2900万台の交換を終える計画だ。

 そのスマートメーターで発火や異常音が起きるのはなぜなのか。

 東電PGの説明によれば、メーター内に想定以上の電気が流れて発熱するためで、その原因は2つある。

 1つは、東光東芝メーターシステムズ(埼玉県蓮田市)製のメーターの一部、約9万台に欠陥があったことだ。

 設置した世帯にはダイレクトメールで連絡し、年末までに正常なメーターに取り換えるという(注2)。

 もう1つの原因は、スマートメーターを取り付けた際の施工ミスだ。

 スマートメーターでは電線が何本もネジで留められているが、その締め付けが弱かった場合などである。

 再発防止対策として東電PGは、設置工事を発注した会社に注意を喚起し、約600人の作業員に研修を実施した。さらに、設置済みメーターから5200台を抽出してネジの締め付け具合をチェックし、全体の状況を把握するという。

 だが、施行工事を一時停止し、全数を調べるといった大掛かりな調査をしたわけではなく、発火事故は今後も発生する可能性がある。

 スマートメーターが設置された家庭では、できるだけ早く異常に気づけるよう、ニオイや音に常に注意しているくらいしか、対応策はないようだ。

 注2 不良製品は、東光東芝メーターシステムズで15年3~12月に製造された型式「S43WS-TA」と16年8~9月に製造された型式「S18WS-TA」。スマートメーターの表面にメーカー名・型式・製造年が表記されているので、自宅のメーターが該当するかどうか確認できる。