https://motion-gallery.net/projects/kougai110
心身をむしばむ“香害(こうがい)”、
被害者の苦しみを訴え、原因と解決の道を探る映画『香害110番』
東京都 映画
テレビコマーシャルで盛んに宣伝されている“いい香り”。
その香りに含まれている化学物質が人びとの心身をむしばんでいます。
いわゆる香害です。
被害者の苦しみを訴え、原因を探り、香害をなくすための運動に役立つ映画をつくります。
#長編映画#ドキュメンタリー#社会問題
コレクター
130人
現在までに集まった金額
629,200円
残り日数
0日
FUNDED
このプロジェクトは、目標金額500,000円を達成し、2019年2月27日23:59に終了しました。
PRESENTER
大野 和興 プロフィールを表示
◆“香害(こうがい)”って?!
増え続ける被害者
テレビコマーシャルで盛んに宣伝されている“いい香り”。
その香りに含まれている化学物質が人びとの心身をむしばむ被害を広げています。
合成洗剤、芳香剤、柔軟剤、消臭剤、制汗剤…。身の回りにあふれる“香り”が襲いかかり、息苦しさ、呼吸困難、頭痛、くしゃみが止まらない、脱力感、喉の痛みや腫れ、せきや喘息のような発作に襲われる、といった症状をつくり出します。
外出できなくなり、仕事を失い、学校へも行けず、人に会うことさえ出来ない。
職場を失って生活困難におちいる方もいます。被害はからだだけでなく心にも及びます。
”すこやかないのちを未来につなぐ”を掲げて活動を続けているNPO法人日本消費者連盟(日消連)はこの実態を社会に訴え、香害をなくす運動につなげたいと考え、映画製作を決意しました。
「学校に通いたい」 子どもにも香害
被害は子どもにも及んでいます。
心身ともに発達途中である子どもこそ、最大の被害者かも知れません。
新潟県立看護大学の永吉雅人准教授らの調査によると、上越市内の小中学校の児童生徒の12%、10人に1人強が化学物質過敏症の兆候があるという結果が得られました。
永吉准教授の調査から(日消連発行『消費者リポート』2018年9月20日号)
私ども日本消費者連盟が発行する月刊誌『消費者リポート』2018年9月号は、そんな香害に苦しむ子どもたちの模様を特集記事で伝えました。
7重のマスクをして学校に通う小学生、ガスマスクで試験を受ける中学生、香害に苦しむ児童のために校庭に特別教室を作った関西の小学校などさまざまの実例が報告されています。
香り商品がまき散らす“香り”は子どもたちだけでなく、お父さん、お母さん、先生、学校まで苦しみの渦に巻き込んでいるのです。
鳴りやまない電話 香害110番
こんな被害が広がっているにもかかわらず、「もしかしたら自分だけかもしれない」と思い、人にもなかなかいえず、実態は隠されていました。
ポツポツと出される訴えを、私ども日本消費者連盟が受け止め、2017年7月と8月、2回にわたって「香害110番」を実施しました。
朝から夕方まで電話は鳴りやまず、あわてて電話を増設したほどです。それでも間に合わず、それから連日メール、FAX、手紙が舞い込みました。
日消連は2017年夏、2回にわたり「香害110番」を実施した
どれも切実な訴えであふれていました。
この訴えを無にしてはいけないと、日本消費者連盟は化学物質過敏症や環境ホルモン、農薬問題などに取り組む市民団体8団体と連携して消費者庁、厚生労働省、文部科学省、経済産業省など関係省庁に要望書を出し、交渉を重ねてきました。
また、香り商品を製造販売する企業や業界団体にも要望書を出し、話し合いを求めてきました。関係省庁は話し合いに応じていますが、業界団体や企業は話し合いを拒否、被害者の声に耳をかたむけようとはしていません。