・家が密集した住宅団地で、近所からの柔軟剤のにおいが苦しくてたまらないというベランダで、飛んでくる粉塵を吹きだまりに置いた粘着テープ表面で集めたものでは、こんなに密集したマイクロカプセルが、こんなに崩れて、また薄くなってちぎれているのが見えました。
ポリウレタンになっていたものが、このような劣化でイソシアネートが発生しているのでしょう。
まだ右上の写真のように、丸いままだったマイクロカプセルは、見ているうちに、顕微鏡が充てる光で敗れて、中の香料が噴出し始めました。
・日本の特許出願では、香料や柔軟剤、消臭剤、農薬その他に、イソシアネートマイクロカプセルを利用するものや、シクロデキストリンイソシアネートポリマ-がこのような件数ありました。
どちらも、香料およびその他種々の製品に特に多く使われています。
この時点では、マイクロカプセルの方が、シクロデキストリンポリマーより多く使われているようです。
・シクロデキストリンを使う製造方法の特許は2000年を過ぎてから出始めて、2013年にピークのようでしたから、国産の製品になり市場に出回ったのは、ごく近年でしょう。
・産業アレルギー研究班の一昨年の3月に初めてでた報告書にあった。
ポリマー製造に関係がある主な化合物に対するアレルギーIgGの陽性率を調べたところ、一般人の陽性率は無水フタル酸に対しては90%とほとんどの人がアレルギーで、イソシアネートに関してはTDIイソシアネートに関しては20%と5人に一人、HDIイソシアネートに関しても10%と10人に一人がアレルギーになっていました。
アレルギーだった人たちは、いつ被害にあったのかということを自覚していませんでした。
また、ポリマー製造の職場の人たちとの差はありませんでした。調べた12種類のポリマー関係化合物の内でアレルギー陽性があったのは5種類だけ、ほかのものではありませんでした。
この5種類だけがアレルギーになりやすいのか、一般環境までに汚染が拡大しているといえるでしょう。