3:ジイソシアネートの健康への影響:医療従事者のためのガイダンス | 化学物質過敏症 runのブログ

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・イングランドとウェールズにおける TDI ポリウレタン フォーム製造の 40 年間のコホート研究(Sorahan and Pope, 1993; Sorahan and Nichols, 2002)
・US の TDI ポリウレタン フォーム製造の 37 年間のコホート研究(Schnorr etal., 1996)
・スエーデンにおけるTDIとMDIフォーム製造における29年間のコホート研究(Hagmar et al., 1993a; Hagmar et al., 1993b)
・TDI と MDI の40年間の研究。スエーデンの Hagmar et al.によるフォローアップ研究。
WAYS TO ADDRESS POTENTIAL HEALTH EFFECTS

 

潜在的な健康影響への対応策
EXPOSUREGUIDELINES
曝露ガイドライン
炎症と感作は、ジイソシアネートの皮膚や吸入での曝露によるもので最も危険である。

曝露限界は作業環境中での大気中のイソシアネート濃度を規定している機関によって確立されている。

これらの値は毒物学者と産業医の最新のものを表わしているが、それらが絶対的な安全性の保証ではないという事を記憶に留めておく必要がある。
したがって、diisocyanates(TDIとMDIの両方を含んで)を扱う作業者は、それらの使用に係わる危険性を理解し、危険性を最小限にするための作業操作に従う必要がある。
曝露ガイドラインが労働衛生専門家によって規則的に評価し、新しい情報の指示で変わったときはジイソシアネートのユーザは最新のガイドラインおよび規則の情報を持つ必要がある。
炎症または感作の危険を最小限にするために、MDI とTDIについて職業安全衛生管理(OSHA)は上限値として許容暴露限界(PEL)を設定した。

それは作業中超えてはならない。
この上限値は、ヨーロッパ諸国で一般に使用される最大許容濃度(MAC)に相当する。
アメリカでは、OSHA暴露限度の順守が求められている。
OSHAによって決められた暴露限度に加えて、米国産業衛生専門家会議 (ACGIH)はMDIとTDIの両方に対し、8時間の加重平均(TWA)の限界値(TLV)を採用した。
TWAは、正常な1日8時間労働、週40時間労働における大気中の濃度であり、全ての労働者が健康への悪影響なしで曝露できる条件を表している。

ACGIHはTDIの15分間の短時間暴露限界(STEL)についても採用した。
STELは上限値のように15分間のTWAの曝露として定義されているが、8時間のTWAがTLV以内であっても、作業中はいつでも超えてはならない。

STELに関して考慮すべきことは: 1)STELの曝露は、1日当たり4回以上繰り返さないこと。また、(2)STELの連続曝露は少なくとも60分以内であるべきである。(表を参照)。


2,4-/2,6-Toluene Diisocyanate and 4,4’ Methylenediphenyl Diisocyanate の曝露限界値OSHA PEL-C ACGIH TLV-TWA ACGIH TLV-STELMDI 0.02ppm(0.214mg/m3) 0.005ppm(0.051mg/m3)上限値 8時間TWA値TDI 0.02ppm(0.14mg/m3) 0.005ppm(0.0361mg/m3) 0.02ppm(0.14mg/m3)上限値 8時間TWA値 8時間TWA値以前の幾つかの文献は、ジイソシアネートに曝露された人のおよそ5%がジイソシアナートに関係した喘息になることを示した(Ott et al., 2003; Adams, 1975)。
Ott らは、1970年代中頃、8時間の TDI 濃度が TWA として5ppb 未満に維持されたところは年間の職業喘息罹患率は非常に低く、1%未満であったと報告している。

稀なケースとして、短期曝露が20ppb 以上だった時、感作があった。(Ott et al., 2000; Weillet al., 1981)。
さらに、TDI OEL の重要なデータ調査では、TDI の曝露濃度が10〜20ppb 未満に維持される場合、一般に、TDI 喘息の新しいケースは観察されないとしている。

(AGS、2006)反対に、大気中濃度のピークが、20ppb以上か、または大量の皮膚への曝露は感作過程に特別な役割を果たすと思われる。

したがって、8 時間の TWA だけで曝露を制御しても、感作を防げない場合がある。

8時間の TWA ガイドライン(5ppb)以下に曝露をコントロールするのに加え、OSHA の上限値以下に曝露をコントロールする(20ppb)。

最後に、繰り返された皮膚への曝露は、動物実験の実証から呼吸器感作を進行させる役割を果たす可能性を示唆している。

呼吸応答の誘出は連続した吸入曝露によって明示される。
一旦、人がジイソシアネートで感作されれば、1ppb もの低い惹起濃度での吸入曝露で喘息反応を促進される。 (Lemiere et l.2002)