4:シックハウス症候群心身医学の見地から | 化学物質過敏症 runのブログ

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5.結 論
MCSの 発症 には心理社会的ス トレスが関与 している可能性が示唆され,発 症後 には身体症状を主 とす る様 々な 自覚症状が認め られ,精 神疾患 の合併 も多 い ことが分か った。 しか し,発 症および経過 に関わる特徴的なパーソナ リテ ィやス トレス対処スタイルな どの個人差要因は認め られず,特別な傾 向を もたない誰 もが h71CSを発症 しうることがわか った。
一方,MCS患 者 の中には化学物質 の暴露 と発症 との因果関係が明確な群 と不明確な群の 2つ のサブグループが存在す ることが示唆され,因 果関係が不明確な群の中には,化 学物質の暴露 により症状が発現 していない患者 も含んでいる可能性が示唆された。
Ⅱ.EMA(ecological momentary as…sessment)研 究
1.研 究の 目的
通常,MCS症 状 の聴取や検査 は診察室やク リー ンルーム内で行われ,実 際の 日常生活 における状態 とは異な っている。

 よ り具体的で詳細な MCSの 特徴 を得 るためには,患 者の実生活 における状態を把握す ることが必要であろう。

そこで,実 生活 における化学物質の暴露 と症状 との関係,研 究① で残 した課題で もある日常生活での 自律神経機能 を評価す ることを 目的に,EMAとい う手法 を用 いて検討 を行 うことに した。

EMAは 1994年 Stoneら によ り,日 常生活場面 における症状の経時的変化を評価できるように考案 された ものであ り。,質問紙 または小型 コンピュータを携帯す ることによ り,症 状が出現 した際な どにその場で質問に答えて もらう手法である。

本研究では,実 生活場面 における個人の症状発症に関す る化学物質 と暴露量を測定す る A ctive Sampling 7去とPassive Samplingお去とを組み合わせ,心 拍変動 0体 動の 1週 間連続記録,そ して症状出現時を含めて 1日 4回程度の生活活動内容 ・症状の強 さ ・感情状態 ・認知機能 を,腕 時計型 の評価装置(ラピュータ ;セ イ コー製)に よ り評価 を行 った。