含有量の上限値としては、100,000ppmであるのが好ましく、より好ましくは20,000ppmである。
本発明においては、B-1〜B-3の香料成分に、これ以外の非水溶性香料を併用することができる。
この際、B-1〜B-3の割合を15質量%以上にするのが好ましく、より好ましくは20質量%以上である。上限は50質量%にするのが好ましく、より好ましくは40質量%である。
尚、以外の非水溶性香料としては、後述の(D)成分に記載の香料のうち、B-1〜B-3以外の非水溶性香料があげられる。
また、本発明で用いる香料成分は、アルキル変性シリコーンと反応性があるものや、水溶性が高すぎるものは不適当である。
さらに香料のClogP値が4.0以上7.0以下である香料成分が好ましい。
[ClogP] ここで、ClogP値とは、化学物質について、1−オクタノール中及び水中の平衡濃度の比を表す1−オクタノール/水分配係数Pを、底10に対する対数logPの形態で表した値である。前記ClogP値は、f値法(疎水性フラグメント定数法)により、化合物の化学構造をその構成要素に分解し、各フラグメントの有する疎水性フラグメント定数(f値)を積算して求めることができる(例えば、Clog 3 Reference Manual DaylightSoftware 4.34,Albert Leo,David Weininger, Version 1,March 1994 参照)。
一般に、香料はClogP値が大きいほど疎水的であることから、ClogP値が小さい香料成分を多く含んで構成された香料は、ClogP値が大きい香料成分を多く含んで構成された香料よりも親水的な香料であるといえる。
すなわち、トップノートからベースノートまでの香りのバランスが良く、かつ香りの持続性と嗜好性の両方を満たすためには、ClogP値が適当な上記範囲に入る香料成分を一定量以上香料組成物中に含有するのが好ましい。
B-1群:特定アルデヒド類は香料組成物中においてはフローラル調の骨格をなすことも多く、フレッシュで繊細な香調表現のために欠かせない。
酸性下で熱によるストレスによって分解してしまう場合がある。B-2群:ギ酸、酢酸エステル類は、香料組成物中ではフルーティ、シトラスなどフレッシュな香気を発するものが多くフレッシュ感を表現するために有効である。酸性条件下で分解してしまう場合がある。
B-3群:C6以下のアルコールとのエステル類は、香料組成物のトップノートの骨格を成す物質が多く、フレッシュな香料組成物に有効な成分である。
酸性、熱に弱く分解して揮散してしまうことがある。 (B−1)、(B−2)、(B−3)成分の配合量比は(B−1)/(B−2)、(B−2)/(B−3)、(B−3)/(B−1)いずれの比も0.2〜5の範囲になっていることが好ましく、0.4〜2.5が特に好ましい。
このように3成分を同量程度にバランスよく配合することによってフレッシュ感が際立ち、フレッシュ感を感覚的に持続させる事ができる。
本発明組成物は、(A)成分及び(B)成分を必須成分とし、残部が水である水性組成物であるが、さらに、必要に応じて、種々の任意成分を含有させることができる。
このうち、(C)成分としてノニオン界面活性剤及び/又は(D)成分としてカプセル香料を含有させるのが好ましい。
尚、使用水としては、水道水、イオン交換水、純水、蒸留水など、いずれも用いることができるが、水中に微量に存在する鉄などの重金属を除去した水が好ましく、コストも考慮してイオン交換水が最も好ましい。
(C)成分:ノニオン界面活性剤 ノニオン性界面活性剤としては、例えば炭素数8〜20のアルキル基又はアルケニル基を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテルが好ましく、オキシアルキレン基が平均2〜100モル付加されたものがより好ましい。
特に、下記一般式で表されるノニオン性界面活性剤が好ましい。
R11−T−[(R21O)p−H]q(式中、R11は、炭素数10〜18、好ましくは12〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、R21は炭素数2又は3のアルキレン基であり、好ましくはエチレン基である。pは平均付加モル数であり、2〜100、好ましくは5〜70の数を示す。
Tは−O−、−N−、−NH−、−N(C2H4OH)−、−CON−、−CONH−又はCON(C2H4OH)−であり、Tが−O−、−NH−、−N(C2H4OH)−、−CONH−、又は−CON(C2H4OH)−の場合は、qは1であり、Tが−N−又は−CON−の場合は、qは2である。) 上記一般式で表されるノニオン性界面活性剤の具体例として、下記一般式で表される化合物を挙げることができる。
R11−O−(C2H4O)r−H(式中、R11は前記と同じ意味であり、rは平均付加モル数であり、2〜100、好ましくは5〜70の数である。) R11−O−(C2H4O)s(C3H6O)t−H(式中、R11は前記と同じ意味であり、s及びtは平均付加モル数であり、sは2〜100、好ましくは5〜70の数であり、tは1〜20、好ましくは1〜10の数である。
(C2H4O)と(C3H6O)はランダム又はブロック付加体であってもよい。) ノニオン性界面活性剤を含有することにより、液体柔軟剤組成物の保存安定性が一層向上するので好ましい。
その配合量は、組成物の全質量に対して、0.1〜15質量%とするのがよく、特に0.3〜10質量%、更に0.5〜5質量%が好ましい。
このような配合量とすることにより、特定香料成分の分散安定性を充分なものとすることができ、かつ、効果が飽和に達した際の余分な添加を抑えて経済性を図ることが可能となり、さらに柔軟処理時の余分な泡立ちを抑制する点からも、好ましいものとすることができる。
[(D)成分:マイクロカプセル] (D)成分を配合すると、カプセル中から徐放される香料の影響で(B)成分のフレッシュ感をさらに持続させる事が可能となる。
[(D−1):芯物質] (D−1)成分の香料組成物は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、繊維用仕上げ剤や毛髪化粧料に一般的に使用される香料成分を1種類以上含む香料などが挙げられるが、壁物質と反応性があるものや、水溶性が高すぎるものは使用できない。
カプセル化する際に同時に配合される香料用溶剤を含む場合が多いが、香りのフレッシュ感と嗜好性の点から、常圧での沸点が260℃未満、および、ClogP値が1.0以上6.0以下である香料成分を含有する香料組成物である。
また、よりフレッシュな香りにする観点から、常圧での沸点が260℃未満、および、ClogP値が1.0以上6.0以下である香料成分は、香料組成物から溶剤を除いた量に対して30質量%(以後単に%と表記)以上、より好ましくは50%以上、更に好ましくは80%以上、含有することが望ましい。
また、さらにフレッシュな香りにするために、260℃未満であって、ClogP値が1.0以上6.0以下である香料成分が、シトロネロール、リモネン、ゲラニオール、メントール、シトロネラール、シトラール、ピネンからなる群から選ばれる少なくとも1種の香料成分を含有することが好ましく、これらの特定香料成分を、香料組成物から溶剤を除いた量に対して10質量%以上、特に好ましくは30%以上含有することが好ましい。
本発明で用いる香料組成物としてはα−ピネン、カンフェン、β−ピネン、ミルセン、リモネン、γ−テルピネン、ライムオキサイド、オクタナール、ノナナール、デセナール、ドデカナール、シトロネラール、シトラール、1,8−シネオール、ネリルアセテート、ゲラニルアセテート、β−カリオフィレン、1,4−シネオール、β−ビサボレン、リナロール、トリプラール、ジハイドロミルセノール、アリルヘプタノエート、シス−3−ヘキセノール、シス−3−ヘキセニルアセテート、リナリルアセテート、シトロネリルアセテート、シトロネロール、アリルシクロヘキサンプロピオネート、β−ダマスコン、フェニルエチルアルコール、ゲラニオール、l−メントール、リラール、ヘキシルシンナミックアルデヒド、メチルジヒドロジャスモネート、ヘキシルサリシレート、アンブロキサン、ガンマデカラクトン、ガラクソライド ベンジルベンゾエート50%溶液、トナリッド、2−メチル酪酸エチル、マンザネート、パラメチルアニソール、酢酸 p−t−ブチルシクロヘキシル、フルイテート、シクラメンアルデヒド、ローズフェノン、ヘリオトロピン、ベルトフィックス、ガンマウンデカラクトン、ヘリオナール、クマリン、エチルバニリン、ラズベリーケトンからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有するものが好ましい。
より好ましくは、以下の(1)から(3)からなる群から選ばれる香料組成物である(1)α−ピネン、カンフェン、β−ピネン、ミルセン、リモネン、γ−テルピネン、ライムオキサイド、オクタナール、ノナナール、デセナール、ドデカナール、シトロネラール、シトラール、1,8−シネオール、ネリルアセテート、ゲラニルアセテート、β−カリオフィレン、1,4−シネオール、β−ビサボレンからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する香料組成物(2)リナロール、トリプラール、ジハイドロミルセノール、アリルヘプタノエート、リモネン、シス−3−ヘキセノール、シス−3−ヘキセニルアセテート、オクタナール、リナリルアセテート、シトロネリルアセテート、ゲラニルアセテート、シトロネロール、シトラール、アリルシクロヘキサンプロピオネート、β−ダマスコン、フェニルエチルアルコール、ゲラニオール、l−メントール、リラール、ヘキシルシンナミックアルデヒド、メチルジヒドロジャスモネート、ヘキシルサリシレート、アンブロキサン、ガンマデカラクトン、ガラクソライド ベンジルベンゾエート50%溶液、トナリッドからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する香料組成物(3)2−メチル酪酸エチル、マンザネート、パラメチルアニソール、アリルヘプタノエート、ジハイドロミルセノール、シトロネラール、酢酸 p−t−ブチルシクロヘキシル、シトロネロール、フルイテート、β−ダマスコン、フェニルエチルアルコール、シクラメンアルデヒド、ゲラニオール、アンブロキサン、ローズフェノン、ヘキシルサリシレート、ヘリオトロピン、ベルトフィックス、ガンマウンデカラクトン、ガラクソライド、ベンジルベンゾエート50%溶液、ヘキシルシンナミックアルデヒド、トナリッド、ヘリオナール、クマリン、エチルバニリン、ラズベリーケトンからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する香料組成物[沸点] 一方、香料成分の沸点は、例えば「Perfume and Flavor Chemicals 」Vol.Iand II,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)及び「合成香料 化学と商品知識」、印藤元一著、化学工業日報社(1996)及び「Perfume and Flavor Materials of Natural Origin 」,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)及び「香りの百科」、日本香料協会編、朝倉書店(1989)及び「香料と調香の基礎知識」、産業図書(1995)に記載されており、本明細書ではそれらの文献から引用する。
runより:実はこの記事まだ半分です。
ほぼ意味不明ですが所々にヒントになりそうな事が書いてありますね。
続きは次回にします。