2:液体柔軟剤組成物及びその製造方法 | 化学物質過敏症 runのブログ

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上記アルカノールアミンは、単独でも混合物でも用いることができる。 

上記(A)成分に使用される脂肪酸又は脂肪酸メチルエステルは不飽和基を有し、ヨウ素価が5〜150であるのが好ましい。

また、上記の脂肪酸又は脂肪酸メチルエステルの不飽和基のシス体の比率が50質量%以上であることが好ましい。 

上記エステル化反応生成物の特性を有するように、1種以上の不飽和脂肪酸と1種以上の飽和脂肪酸、または、1種以上の不飽和脂肪酸メチルエステルと1種以上の飽和脂肪酸メチルエステル(以下、場合によっては、これらを総称して単に「脂肪酸又は脂肪酸エステル」と言う)を原料として使用することができ、アルカノールアミンとのエステル化反応生成物、該エステル化反応生成物の中和物及び該エステル化反応生成物を更に4級化した4級化反応生成物から選ばれるエステル化反応生成物を1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用される。 

本発明の(A)成分に使用される脂肪酸又は脂肪酸メチルエステルは、ヨウ素価が5〜150、好ましくは10〜100、より好ましくは30〜80である。

このようなヨウ素価であると(B)成分の香料との相溶性が良く、液体柔軟剤組成物を製造の際(B)成分のフレッシュな香りを損なうことなく、分散が可能となる。

さらに、脂肪酸又は脂肪酸メチルエステルの不飽和基中のシス体の比率(シス体とトランス体とを含有する不飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸メチルエステルにおけるシス体の質量比)は50質量%以上が好ましく、55%以上90%未満がより好ましく、60%以上80%未満がさらに好ましい。

シス体比率がこの範囲内にある場合(B)成分の香料との親和性がさらに良好となり、(B)成分の分散安定化に好ましい。 

なお、本発明において、ヨウ素価は、財団法人日本油化学協会制定 基準油脂分析試験法(1990)2.4.5に準拠し、シス体比率は、油化学,40,109(1991)記載の13C−NMR法で測定した値を示す。 

上記エステル化反応の原料脂肪酸又は原料脂肪酸メチルエステルとして使用される不飽和脂肪酸、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸メチルエステル、飽和脂肪酸メチルエステルは、上記特性を有するようになる限り、その種類が特に制限されるものではないが、脂肪酸、脂肪酸メチルエステルの炭素数が16〜24のものが好ましい。但し、炭素数10〜14のものが含まれていてもよい。

この場合、炭素数16〜18のものの割合は、繊維や衣類に対する柔軟性付与の観点から80質量%以上であることが好ましい。 

具体的には、本発明の場合、上記原料脂肪酸又は原料脂肪酸メチルエステルとしては、動植物油脂から誘導されるものがより好ましく、より具体的には、例えば牛脂、パーム油、パーム核油、大豆油、豚脂、ヒマワリ油、オリーブ油、サフラワー油などから誘導される脂肪酸又は脂肪酸メチルエステル等が挙げられる。

また、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パルミトオレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、エルカ酸等の炭素数10〜24の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸、ラウリン酸メチルエステル、ミリスチン酸メチルエステル、パルミチン酸メチルエステル、ステアリン酸メチルエステル、パルミトオレイン酸メチルエステル、オレイン酸メチルエステル、エライジン酸メチルエステル等の炭素数10〜24の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸のメチルエステルなどを1種単独で又は2種以上を適宜混合することにより、所望のシス体比率とヨウ素価を有する上記原料脂肪酸又は原料脂肪酸メチルエステルを調製することができる。

また、上記化合物を水添や部分水添したものも用いることができる。なお、上記原料脂肪酸、原料脂肪酸メチルエステルにおけるシス体とトランス体との比率は、不飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸エステルの水素添加の反応条件や触媒存在下での熱処理などにより調整することもでき、より詳しくは、特開2001−181244号、同2001−181678号、特開2001−181672号公報の発明の詳細な説明に記載された方法を利用することができる。 

本発明の(A)成分を製造する際のエステル化反応は、通常知られている方法で行なうことができる。

エステル化反応の際の上記アルカノールアミンと、上記原料脂肪酸又は原料脂肪酸メチルエステルとのモル比は、特に制限されるものではないが、最終組成物の柔軟性付与の観点からは、1.0〜2.5が良好であり、より高い柔軟性及び製造時の粘度増加を押さえ、製造性を向上させるためには、1.3〜2.0の範囲が好ましく、更に好ましく1.5〜1.9、最も好ましくは1.5〜1.8の範囲である。 また、反応温度は、170℃〜200℃の範囲で行ない、反応時間は6〜10時間とすると、好適である。

反応温度が高すぎると反応生成物の香気が劣化し、組成物にした際の香気も劣化してしまう場合がある。

この際、後述するブチル化ヒドロキシトルエンやヒドロキシエタンジホスホン酸などの酸化防止剤、キレート剤、還元剤の1種又は2種以上をエステル化反応前、反応中、反応後の少なくとも一工程に添加すれば、反応生成物や組成物の香気劣化を抑制することができる。

また、エステル化反応を効率的に進めるための触媒としては、KOH、NaOH、MgO、シリカなどの固体触媒等を用いることが好ましい。 

なお、本発明の(A)成分は、2種以上の脂肪酸又は脂肪酸メチルエステルを原料として使用する場合、その平均ヨウ素価が5〜150であり、且つ不飽和基のシス体の比率が50質量%以上となるように混合した上記原料脂肪酸又は原料脂肪酸メチルエステルを使用して製造されることが好ましいが、これらを混合しないで、それぞれを原料脂肪酸又は原料脂肪酸メチルエステルとして製造した2種以上の反応生成物を各原料脂肪酸又は各原料脂肪酸メチルエステルの総和から算出される平均ヨウ素価及び不飽和基のシス体比率が上記範囲となるような割合で混ぜ合わせて製造されたエステル化反応生成物も本発明の(A)成分に含まれる。

 本発明の(A)成分としては、上記エステル化反応生成物の中和物を使用することもでき、具体的には、任意の無機又は有機の酸を使用し、中和物とすることができる。

このような酸としては、例えば塩酸、硫酸、リン酸、ジアルキル硫酸、アルキル硫酸、ジアルキル炭酸、安息香酸、パラトルエンスルホン酸、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、グリコール酸などのカルボン酸、アクリル酸系オリゴマーやポリマー、ヒドロキシエタンジホスホン酸、トリポリリン酸、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸等を用いることができ、これらの中でも、塩酸、硫酸、メチル硫酸が特に好ましい。

 

runより:『本発明の(A)成分としては、上記エステル化反応生成物の中和物を使用することもでき、具体的には、任意の無機又は有機の酸を使用し、中和物とすることができる。』
これは結構重要な気がします( ̄_ ̄ i)