2:イソシアネートも化学物質過敏症(CS)の一因に ―被害者から学ぶ | 化学物質過敏症 runのブログ

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フロアマニキュアの安全性は?
 一昔前には、床のメインテナンスには樹脂ワックスが主流でした。

しかし、ワックスと比較してウレタン塗料は6~10倍の厚みの塗膜を形成し、床をしっかり保護して耐久性を高めるとされており、メインテナンス周期を大幅に延長することができると推奨されています。
 床用の普通の樹脂ワックスは約30分以内に乾きますが、ポリウレタン塗装は乾燥までに最低でも3時間以上かかり、その間に成分のひとつである毒性物質イソシアネートが空気中に揮発する危険性は、日本では作業者にも居住者にも、注意勧告がほとんどされていない状況です。
ポリウレタン系の塗料にはいろいろとありますが、2剤型にはポリオール(主剤)をポリイソシアネート(硬化剤)で硬化させ塗膜を形成する塗料があります。

また、住宅の床材コーティングには水性と油性の2種類があり、これまで油性のコーティング剤が主流でしたが、それにはシンナーなど石油系溶剤を樹脂に混ぜていたので、刺激臭が強く健康被害の訴えも多かったのです。

そのため、近年では、水性ウレタン塗料が一般的になってきました。

油性に比べて価格も約3分の1です。
 「フロアマニキュア・ナノ」という水溶性の商品には「水拭きOK」「耐久性は10年」「お手入れ簡単」「滑りにくい」「床 暖 房にも使 用OK」「ペットのおしっこもOK」という宣伝文句が並べられています。

さらに「フロアマニキュア・ナノ」は、「揮発する化学物質(VOC)がきわめて少なく、臭いも少ないために入居後の施工も安心」だから「身体にやさしい」という特徴が強調されています。

しかし、室内濃度指針値が出されている VOC13物質に毒性物質イソシアネートは含まれていません。

水溶性だから安全とひと口にいえるようなものではなさそうです。

いくつもの病気と診断されて
 伊藤さんは「化学物質過敏症」と診断されただけでなく、「続発性無月経」「卵巣機能低下症」「過敏性腸症候群」「びまん性脱毛症」などさまざまな病気の診断をされました。

それらの中でも最も彼 女がショックだったのが、血液中の E2(女性ホルモンのエストロゲン)レベルがゼロとなったことでした。

女性ホルモンが全く検出できない状態になるなんてとんでもないことですが、それどころか腸内細菌に全く悪玉菌がない異常な状態になったことがわかりました。
さらに聖マリアンナ医科大学病院で精査すると、腸壁に好酸球が浸潤する難病の好酸球性胃腸炎がわかりました。

それらは、CS の被害は免疫系、ホルモン系、神経系に至るまで広く影響が及ぶことが示された結果といえます。

その回復のために伊藤さんは、5年経った今も様々な治療をしています。
 

化学物質評価研究機構(CERI)がイソシアネートを検出
2013年1月、CERI は伊藤さんの仮住まいである桜レジデンスのリビングおよび寝室からトルエンジイソシアネート(TDI)を検出しました。

そもそもこの測定は、当初、ガスクロマトグラフ質量分析計(GCMS)によって、ベンジルアルコール、揮発性有機化合物(VOC)5物質(トルエン、エチルベンゼン、スチレン、パラジクロロベンゼン及びキシレン、ホルムアルデヒド及びアセトアルデヒド)の定性分析の予定でした。

しかし、想定していなかったトルエンジイソシアネート(TDI)を検出したことに、測定者も非常に驚いたそうです。

その試験は定性分析であったため、気中濃度を算出することはできませんでしたが、その原因はウレタンフォームのほか、床などのコーティング剤や塗料が発生源と推測されたのです。
CERI 環境技術部では、有料ですが、こうした室内空気の各種分析、評価について、一般からも相談や依頼を受けつけているということです。
 [連絡先]
CERI 東京事業所
 電話0480-37-2601
http://www.ceri.or.jp
その後、CS 被害者となった伊藤さんは自宅で被害者の憩いの場「はなちゃんカフェ」を始めました。CSの被害にあい相談するところがない人たちから続々と問い合わせがきています。
(報告:水野玲子)

 

runより:はなちゃんカフェの紹介がされていますが原文なのでそのまま紹介しています。

個人的には・・・せっかくだからもう少しやってほしい事があるなぁという感じなんですが・・・。

患者自身知識を持ったうえで考える事が大事です、頼んだから任せっきりではむしろ混乱しかねないので勉強が大事という事ですね。

相当難しいですが仕方ないね( ̄_ ̄ i)