鶏卵のフィプロニル(殺虫剤)汚染がEUで発生 ―日本ではイネの育苗箱に散布、大丈夫? | 化学物質過敏症 runのブログ

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・出典:ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議
ニュースレター103号
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・鶏卵のフィプロニル(殺虫剤)汚染がEUで発生 ―日本ではイネの育苗箱に散布、大丈夫?
理事 水野玲子
使用禁止のフィプロニルがなぜ鶏卵に?
2017年8月、ヨーロッパ各地で殺虫剤「フィプロニル」に汚染された卵が見つかった問題では、各国で卵の回収騒動が起き、メデイィアでも“フィプロニルスキャンダル”として大々的に報じられました。

オランダ、ベルギー、ドイツ、フランスなどの市場から数百万個の卵が回収されたのです。
EU でフィプロニルは、家畜についたノミやダニの駆除に用いられる殺虫剤ですが、食品生産に関わる場所でのフィプロニル使用は禁止されています。

今回フィプロニルが使われていたのは、主にオランダとベルギーの養鶏場でした。

その汚染源が養鶏場の清掃・害虫駆除に使われた薬剤であることが分かり、清掃会社を経営するオランダ人2人が逮捕されました。

この事件で、オランダでは約180の採卵養鶏農家が卵の出荷を停止し数百万羽の殺処分を余儀なくされ、オランダの養鶏業者はスーパーや食品企業から損害賠償請求されて経済的破たん寸前の状況にまで追い込まれました。
また、フランスの農務省は、フィプロニルに汚染された疑いのある卵で作られた製品についてもすべてスーパーから回収するように指示しました。

 

EUと日本危険性の認識は天と地の差

フィプロニルは、ネオニコチノイド系農薬とは異なる系統(フェニルピラゾール系)の農薬で、以前はEU 域内で農作物の種子消毒に広く使用されていました。

しかし、ミツバチの大量死が問題となって2013年末にネオニコチノイド系農薬の3成分が一時使用中止されたことから、フィプロニルも2014年に農産物への使用が制限され、2017年9月30日をもって農薬登録が失効したのです。
 一方、日本ではいまだにフィプロニルが農薬として使用されています。

農産物では、コメ、小麦、キャベツ、白菜、ブロッコリーなど60種類以上の野菜や果物への使用が認められています。
 海外での卵へのフィプロニル混入事件を受けて農林水産省は「日本でも他国と同様にフィプロニルの含まれた薬品の家畜への使用は承認されていないので問題ない」としましたが、主食であるコメの育苗箱へのフィプロニル(商品名:プリンス粒剤など)の散布が広く日本中で行われていることの危険性をきちんと認識しているのでしょうか。EU ではフィプロニルに汚染された卵製品すべてを回収するほど毒性が高いと認識されているのに、日本では国民が日常的に食べる農産物に使用することを認めているのです。