2:除菌成分「QAUT」に新たな毒性 | 化学物質過敏症 runのブログ

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――①②③とも衝撃的な結果ですが、あくまでマウスを使った実験です。

その通りですが、教授は「動物実験は人への健康影響を予測する確固とした基準」であると強調しています。

「次の研究ではQUATと人との関連を検証する」とのことです。

――ファブリーズのような消臭除菌スプレーの危険性がよくわかりました。

乳幼児や妊婦のいるところでは絶対に使ってはいけませんね。

車のエアコンにつけて車内に成分を充満させるのは、とくに危険です。
――消臭除菌スプレーを使わず、嫌なニオイを消すにはどうすればよいですか。

部屋がくさいようなら、まず部屋の空気を入れ替えることです。

そしてニオイの発生源をなくすこと。腐ったものは捨て、湿った場所に溜まったごみは掃除します。

カーテン類はときどき洗濯し、ソファやカーペットは掃除機をかけ、布団類は外に干して日光に当てます。

化学物質をどうしても使いたいのであれば、「重曹」と「クエン酸」が清掃用に使えて比較的安全だと渡部和男さんは言っています(注2)。

布か紙の袋に入れた重曹を靴の中に入れておくと、重曹がニオイを吸着します。

またアンモニア臭や魚臭を消すためには、1~2%のクエン酸液を発生源にスプレーするとよいそうです。

 

(注1)quaternary ammonium compounds

窒素原子(N)に水素原子(H)が四つ付いた「アンモニウムイオン」の水素が他の有機物質に置き代わった化学物質。「陽イオン界面活性剤」でもある。

(注2)渡部和男「消臭剤―第4級アンモニウムの恐ろしさ」(化学物質過敏症支援センター『CS支援』89号)。

(注3)ICSCは化学物質の健康・安全に関する重要な情報の概要をまとめたもの。欧州委員会や各国の協力で作成されている。

(注4)藤谷知子他「市販家庭用消臭除菌剤に配合される4級アンモニウム化合物のマウス新生仔および成獣における一般毒性指標に及ぼす影響」(『東京都健康安全研究センター研究年報』61号、2010年)。

(注5)二分脊椎症は、脊椎の骨が脊髄の神経組織を覆っていないため、神経組織が正常に働かず、下肢の運動障害などが起きる(生涯、治療やリハビリが必要)。

無脳症は、脳が十分に形成されず、多くは流産や死産となる。いずれも神経管(脊髄や脳など中枢神経系のもと)の閉鎖障害によって起きる先天性異常。

(注6)論文はuhttp://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/bdr2.1064/abstract ブライアン・ビエンコウスキーによる解説「清潔への代償 消毒薬・第4級アンモニウム化合物はマウスの仔に先天性欠損を引き起こす」の安間武訳が化学物質問題市民研究会のサイトに掲載されている。