2:ネオニコチノイド農薬―EU・米国・日本の最近の動き | 化学物質過敏症 runのブログ

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日本
農水省が農薬規制を含めて検討
 日本では、2013年末の EU のネオニコ一時使用中止直後より、農作物のネオニコ残留基準の緩和が進む一方です。

本紙でも紹介しましたが、2015年にはクロチアニジンのホウレンソウが3ppm から40ppm に緩和されました。

また2009年時点では登録されているネオニコ農薬は7成分でしたが、2015年末にはフルピラジフロンが登録され、さらにスルホキサフロルの承認手続きが目下再開されています。

この農薬については、米国で2015年に一旦登録が取り消され、翌2016年に条件付きで登録されたのを受け、日本でも2017年2月より承認手続きが再開されている状況です。

グリンピースジャパンの他に、日本有機農業研究会、反農薬東京グループ、ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議の4団体は、スルホキサフロルの登録をしないように求める要望書を共同で提出しました。
2009~16年かけて農水省は、ネオニコ農薬によるミツバチの被害に関して、対策は必要ないとの立場をとってきましたが、2016年12月、国会での自民党議員の質問に対して、ついに「農薬の規制を含めて検討する」と回答しました。
このようにわが国では、ネオニコ規制が全く実施されないまま新規物質の登録が続いており、一方で日本人の体の農薬汚染はますます進んでいます。

2016年には名古屋大学の調査で、日本の子ども(3歳児223人)の尿中の90~100%からピレスロイド農薬や有機リン系農薬の代謝物が検出され、79.8% の子どもから何らかのネオニコ系農薬が検出されました。その影響が明らかになるのは数十年先になってからかもしれませんが、農薬が子どもの脳に及ぼす影響はますます懸念されます。