3、機能性医療モデ ル
機能性医療において は、病気に焦点を当てる医療から、患者に焦点をあてる医療へ移行することを意味する。
ウィリアム・オス ラー氏の言葉
「より重要なのは患 者のタイプであって、病気のタイプではない。今の病気を発症する 前の患者の健康と生活スタイルがどのようなものであったかの解明に努めなさい。」
4、ランドルフの環 境ストレスに対する特異的適応症候群(SAS)
「ストレス」という 専門用語は、1930年代において、内分泌学者ハンス・セリエが登場する前に精神分析医たちによって使用されていた。
後にセリエはこの用 語の意味を拡大して、あらゆる負担に対する身体的反応を含んだ概念を定着させる。
セリエの用語使用法 では、「ストレス」は状態を指し、「ストレッサー」とはストレスを引き起こす体内の反応を指す。
ストレスは穏やかな 炎症から本格的な体調の悪化につながるような深刻な症状までの、広い範囲の現象を網羅している。
ストレスの兆候は (化学物質による体内反応を含めて)、思考的、感情的、身体的、行動的なものとして現れる。
症状としては、判断力の低下、全般的な悲観的ものの見方、過度 の不安、気持ちの落ち込み、短気、動揺、リラックスができない、疎外感・孤立感、鬱、漫然とした痛みや特定部位の痛み、下痢または便秘、吐き気、めまい、 胸の痛み、頻脈性不整脈、過食または小食、過眠症または不眠症、ひきこもり、もたつき、または無反応、リラックスの手段としてアルコールやタバコ、薬を使 用する、神経症的癖(爪を噛む、歩き回る)。
スタイルは、ラット やそのほかの動物たちを、不快または有害な刺激に曝した結果、順応には3段階があることを発見した。
1、警告期 2、抵抗期 3、疲弊期
さまざまなストレッ サーに対していつも同じストレス反応パターン(視床下部下垂体中枢(HPA)の活性化、糖質コルチコイドの分泌)が存在し、セリエはこうした反応パターン を汎適応症候群と呼んだ。
化学物質や食物、身 体的ストレスなどに一見適応しているように見える段階(第二期)後、患者は疲弊期に入る。
疲弊期とは、身体における生物化学的システムの破綻を意味する。
スタイルの実験では、(寒さというストレッサーに曝された)ラットは副腎機能の低下によって死ぬ。
第3段階においては副腎は完全に機能不全に陥る。
ハンス・セリエの汎 適応症候群に類似するものとして環境医学の医師セロン・ランドルフ教授は特異的適応症候群(SAS)という理論を発展させてきた。
彼は化学物質過敏症 の患者各々が、化学物質に曝露しつつも症状が現れず、長期にわたって(実際はそうでなくても!)一見適応の段階(第二段階の抵抗期)にあることを発見し た。
やがて最終的な第三段階(疲弊期)において、患者は多種類化学物質過敏症のような重篤な急性あるいは慢性反応を引き起こすようになった。
runより:長い記事になります、少々お付き合いください((。´・ω・)。´_ _))ペコ