3:「飲む農薬」とも称される日本茶の残留農薬基準値は一般の農作物と比べて数100倍。 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・慣行農法の危険性
慣行農法というのは、先に説明したようなお茶の栽培法もそうですが、
いわゆる農薬や肥料の投入、その量や散布回数などにおいて相当数の生産者が実施している一般的な農法を指します。

有機栽培や自然農法の存在が知られるようになってからは、もはやそれ以外は全て慣行農法と言えるでしょう。

慣行農法は、農薬により病害虫を一斉に駆除できますし、化学肥料によって植物の生育を増強させることもできます。

メリットとして挙げられているのは収穫量の多さや、天候などの自然環境に左右されにくいところ、安定的な栽培と収穫量です。
しかしそれは、その農作物を食べる”私達側”から見て、果たして自然なことなのでしょうか。

慣行農法で使用されている農薬の残留量を調べた報告があります。

今回ピックアップしたお茶と、お米を合わせて、産地や生産量もランダムに選んだ40サンプルの調査ですが、課題はしっかりと浮かび上がったとあります。

茶葉のネオニコチノイド系農薬の残留率の強さ
その報告では、茶葉にはネオニコチノイド系農薬が複合的に使用されていて、それら農薬の残留検出率が高いことが挙げられています。

特にアセタミプリド、フロニカミド、およびジノテフランと呼ばれる物質は、検出値の国内基準に関しては、基準以下であるものの、14検体中12検体がEU基準を超過していることが分かっています。

ネオニコチノイドという物質は、体内機能を制御する神経系で重要な、アセチルコリン受容体に作用する物質です。

循環器系の異常や痙攣、めまいなどを引き起こします。

世界各国では、ネオニコチノイド系農薬のイミダクロプリドとアセタミプリドによる急性中毒、
そしてそれによる死亡が、2012年までに10件以上報告されています。

また妊娠中にネオニコチノイドに曝露されると、胎児もネオニコチノイドに曝されてしまいます。
ネオニコチノイドは、胎児の発達途中である脳に作用します。

神経回路の形成を阻害してしまうため、自閉症やADHDを引き起こす原因となる可能性も挙げられています。
このような物質が、オーガニック先進国であるEUの基準を大きく上回っている。それが日本の現状です。

参考文献:abtネオニコチノイド系農薬残留調査レポート(米・茶)発表!
参考文献:ネオニコチノイド系農薬問題とは?~情報・資料集~ 人体への影響

農薬を使わないお茶を選ぼう

残留農薬が残っているかもしれない・・・
そんなことを思いながら目の前のお茶を飲みたくないですよね。

そこでおすすめしたいのが、農薬を使用していないお茶を選ぶということです。
実際、食品表示法で優良誤認を防ぐため、市販されている商品において「無農薬」という表記は禁止されているのですが、だからといって無農薬栽培の商品が0、という訳ではありません。

IN YOUMarketでも非常に厳しい基準で作られた自然栽培のほうじ茶を推薦しています。

このほうじ茶の茶葉は5年以上、農薬、肥料、化学合成資材、微生物資材を使わない
茶畑で育てられています。農薬などが飛んでこないよう、茶畑には山間部で林に囲まれた場所を選ぶこだわりよう。
茶畑では余計な手は一切加えず人が自然、大地から場所をお借りしているという立場で
毎日茶葉に向き合っています。このほうじ茶の生産者は生越さん。
忙しい時期を除いて、8つ以上の広大なお茶畑を一人で管理しています。


また、中村家は創業100年を迎えるお茶屋なのですが、2000年には財団法人自然農法国際研究開発センターの検査を受け、4月中旬にJAS認定を受けています。

その上、お茶の栽培から製茶加工までを自社で行なっているため、茶葉にまつわる情報を全て綿密に管理しています。

無農薬有機栽培農法に取り組むことになったきっかけは、先代社長が農薬散布中に体調を崩したことだと言われています。農薬の危険性を身をもって知った先代は、無農薬栽培へ着手。なかなか理解を得られず、他の茶園の方からお叱りを受けることもありましたが、現在ではお茶本来の味がする魅力あるお茶屋として有名になりました。

参考文献:TEA NAKAMURA

下堂園では、無農薬・無肥料といった自然農法で有名な『奇跡のリンゴ』の生みの親である木村秋則さん監修の下育てあげた「自然のお茶」や、オーガニック先進国であるドイツやEUに認められたオーガニック日本茶ブランドKEIKOが有名。

ドイツの商品検査誌「TEST」で、輸入茶に含まれる残留農薬検査結果が掲載された際、中国産のお茶からは大量の農薬が検出されたと報じました。

しかしKEIKOからは一切の農薬が検出されなかったのです。

このことはドイツの人達を大変驚かせた出来事だったと言います。
その結果がブランドの消費者への信頼力につながったのです。

それまでの「安かろう、不味かろう」と揶揄されていた鹿児島茶を変える存在でもありました。
1954年の創業以来、技術者、茶商、生産者として、鹿児島茶の普及に努めてきたブランドです。

参考文献:株式会社 下堂園