第8 (施工管理) 施工から引き渡しにかけての間、汚染物質の濃度低減を図るための措置として次に掲げ る一連の配慮が必要である。
1) シックハウス対策として選定された建材、接着剤、塗料などの種類、使用量が正し く適切に施工されているか監理・確認する。
2) 建材間等で化学物質の移行を防ぐため、梱包をあけた後に放散量が異なる物を同じ 場所に置かないなど適正な保管に留意する。
3) 作業員の健康管理と入居時の優先取組物質による室内汚染濃度を低減するため工事 期間中は通気・換気を行うと共に、家具などの扉などを開放し、汚染物質の排除を徹 底する。
4) 時間の経過と共に汚染物質の放散量が低減することから養生期間や乾燥期間を充分 設けるよう努める (引き渡し前に室内温度を高め物質の放散を促進させた後、換気 を行うことを繰り返す。
工事完成後引き渡しまでのベークアウト期間3週間程度確保 する)
5) 必要に応じてゼオライトや活性炭、触媒を利用した吸着・分解や空気清浄機による 除去などを採用する方法も有効である。
第9 (換気計画) 居室には化学物質空気汚染に対応する全般換気対策として常時換気設備を設置すること (天井高さに応じて法で緩和措置有、この換気回数は化とし、換気回数を0.5回/h以上 学物質対策として必要な量を措置するものであって、生物学的必要換気量の確保とは考えを異にしている ) 。
又、室内に放散した汚染物質を希釈・除去するために地域の気象条件や生活習慣を踏ま え、必要に応じて自然換気の取入れをおこなうことが重要である。
第10 (入居者に対する指導) 「住まいのしおり」などと云った説明書を活用し良好な室内環境維持に配慮した生活を 心がけるよう指導する。
① 日常生活において窓の開放による自然換気を積極的に行うよう指導し 全般換気 2 、( 4時間換気扇)は、常に運転をするよう指導する。
② 結露によるカビの発生を防止するため、適正な相対湿度(40%~70%が目安) となるよう説明する。
③ 換気扇の外気取入れ口や室内吸気口、換気フィルターの清掃は、こまめに行う。
④ 気流の妨げとなるような家具の配置は行わない。
⑤ 日常生活の中でも室内空気汚染源となる可能性があるものが多く存在するが(家具 やジュータン、洗剤など 、持ち込まない。あるいは使用に当たって充分換気を行うよう心がける。
第11 (使用材の記録・情報) 1)使用した建材・施工資材についての製品名、製造社名、等級規格を記した一覧表を 作成し、記録・保管する。
2) 使用した建材・資材に関する納品書、安全データーシート、品質証明書、梱包品の 等級表示写真、施工状況写真(施工後の等級がわかりやすいようにマークを室内側に 向けて)を保管・整理する。
3)入居者からの求めに応じ、情報を公開しなければならない。