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<ガイドライン基礎資料>
平成18年4月作成
平成21年3月改訂
シックハウス症候群とは
「居住者の健康を維持するという観点から問題のある住宅において見られる健康障害の総称」を意味する用語として汎用されています。
医学的に確立した単一の疾病ではありません。
また、住宅の高気密化や化学物質を放散する建材・内装材の使用等により、新築・改築後の住宅やビルにおいて、化学物質による室内空気汚染等により、居住者の様々な体調不良が生じている状態が、数多く報告されています。症状が多様で、症状発生の仕組みをはじめ、未解明な部分が多く、また様々な複合要因が考えられます。
シックハウスの症状
シックハウスの症状は個人差があります。
原因の建築物を出ると症状が改善することが特徴です。
訴えの多い症状としては、以下のものがあります。
① 皮膚や眼、咽頭、気道などの皮膚・粘膜刺激症状
目が痛い。ちかちかする。 鼻水や涙、咳がでる。
皮膚がかゆい。 のどが痛い。
② 全身倦怠感、めまい、頭痛、頭重などの不定愁訴
頭痛やめまい、吐き気がする。 疲れやすい。
<参考>
化学物質過敏症微量の化学物質に反応し、非アレルギー性の過敏状態の発現により、精神・身体症状を引き起こします。
メカニズムや診断・治療方法は確立していません。
厚生労働省の資料によれば、「最初にある程度の量の化学物質に暴露されるか、あるいは低濃度の化学物質に長期間反復暴露されて、一旦過敏状態になると、その後極めて微量の同系統の化学物質に対しても過敏症状を来す者があり、化学物質過敏症と呼ばれています。
化学物質との因果関係や発生機序については未解明な部分が多く、今後の研究の進展が期待される」と記述されています。
なお、シックハウスと異なり特定の化学物質で発症するのではなく、建築物外においても症状は改善しません。
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シックハウスの原因となる化学物質
ホルムアルデヒド刺激臭のある無色の気体です。水に溶けやすく、水溶液を「ホルマリン」と呼び、消毒剤や防腐剤に使われている他に、さまざまな樹脂の原料となります。
その樹脂は、接着剤、塗料、食器、繊維の加工等に広く利用されています。
揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds:VOC)
WHO(世界保健機構)が、沸点に基づいて分類したものの中で、常温で揮発し、空気中に含まれる化学物質の総称です。
通常室内で測定される揮発性有機化合物は100種類以上に及びます。個々の物質によって、毒性がある物質、ほとんどない物質など様々です。