Q&A1:科学的根拠に基づくシックハウス症候群に関する相談マニュアル(改訂版 | 化学物質過敏症 runのブログ

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内容と相談別回答例(Q&A)
Q1. 家に帰ってくると体がかゆくなることが多いのですが、これはシックハウス症候群と関係があるのでしょうか。
A ある特定の建物内で症状が出るのであれば、その症状は室内環境が原因のシックハウス症候群である可能性が考えられます。

本マニュアルではさまざまなシックハウス症候群の要因とその対策が述べられていますので、室内環境改善に役立ててください。
 

Q2. 「シックハウス症候群」と「化学物質過敏症」の違いは何でしょうか?
A シックハウス症候群は室内環境に由来する健康障害です。

化学物質のみならずダニ・真菌などの生物学的要因、湿度、心理社会要因などがあります。

主に粘膜への刺激症状や、皮膚の症状が多く、頭痛や疲労感などの精神神経症状が見られる場合もありますが、その原因がなくなれば症状は改善します。

一方、いわゆる「化学物質過敏症」は、「ごく微量の化学物質ばく露により、自律神経系の不定愁訴や精神神経症状とする多彩な症状を訴える」とされますが、疾病概念自体が未確定です。

相談を受けたときの治療や予防を考える上で、シックハウス症候群と化学物質過敏症は異なる疾病として考えることが必要です。詳

しくは、第 3 章 4 節を参照してください。
 

Q3. 室内で発?する化学物質にはどんなものがありますか?
A 本マニュアルの第 3 章 3 節の『図 3. 1. 1. 室内で発生する主な化学物質とその発生源』を参考にして下さい。

 

Q4. F☆☆☆☆とはなんですか?
A 「F」は、ホルムアルデヒドの頭文字を表しており、エフ・フォースターと呼びます。

「改正建築基準法(2003 年 7 月 1 日から実施)」では、ホルムアルデヒドを発散する建築材料が、その発散速度(放散量)に応じて、次の4つの等級(規制対象外建材、第三種、第二種、第一種ホルムアルデヒド発散建築材料)に分類されました。

この区分に応じて使用できる面積に制限がかかります。

ホルムアルデヒド発散速度とは、28℃の温度条件において、1 時間で建築材料 1m2 当たりから発散されるホルムアルデヒドの量を示したものです。

例えば、F☆☆☆☆の建材は、1時間に、1m2 当たりの面積から発散されるホルムアルデヒドの量が、5μg(0.005mg)以下です。
最近では建材に「F☆☆☆☆」、「F☆☆☆」というようにラベル表示されています。詳しくは、第 6 章 2 節を参照してください

 

Q5. 住宅?建材や内装材のホルムアルデヒド基準について教えてください。
A 健康な生活を維持するには室内濃度が厚生労働省の指針値(0.08ppm)を超えないようにすることです。

改正建築基準法(2003 年)で定められたホルムアルデヒド対策を守れば、通常はこの指針値えることはないと考えています。

居室の種類やその室内の換気回数(状態)に応じて、内装仕上げになどに使用するホルムアルデヒドを発散する建材の種類を選ぶ必要があります。
ホルムアルデヒドを発散する建材は JIS・JAS 及び大臣認定によって、発散量の少ない順にF☆☆☆☆、F☆☆☆、F☆☆、(F☆)と等級づけされ、その等級によって使用できる面積が異なります。

詳細は、第 6 章 2 節および資料 5(資)表-8 を参照してください。

また、国土交通省のホームページに「シックハウス対策に係る技術的基準(政令・告示)について」が掲載されていますので以下の URL を参考にしてください。
www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/sickhouse.files/setumeishiryou.pdf

 

Q6. F☆☆☆☆の建材を使ったのにシックハウス症候群になることはありますか?
A 木質建材からの最も典型的な空気汚染物質はホルムアルデヒドで、F☆☆☆☆の建材を使用することでシックハウス症候群の予防につながります。

しかし、シックハウス症候群の原因にはホルムアルデヒド以外にも、様々な化学物質やダニアレルゲン、湿度環境、ストレスやライフスタイルなどが報告されています。

従って、シックハウス症候群の予防には、ホルムアルデヒド以外の要因も考慮することが必要です。