b. 商品のラベリング
室内空気を汚染する化学物質の放散源は、内装建材、建具、家具、家庭用品など多種類存在します。
室内空気質ガイドラインを達成するためには、建築に使用する、あるいは室内に持ち込むこれらの商 品の選定が重要となります。
そこで、化学物質の放散速度(単位時間および単位面積あたりに放散さ れる量)に応じて商品を分類したラベリングが諸外国で開発されています。
ドイツ、北欧諸国、アメ リカ、カナダなどでラベリングが提供されています。これらのラベリングは、主に製品を製造販売し ている業界が自主的に定めています。
日本では、ホルムアルデヒドに関するラベリングが主体ですが、 諸外国では、総揮発性有機化合物(Total Volatile Organic Conpound: TVOC)や個別の商品毎に特有の 化学物質に対して放散基準が定められ、その基準を達成していればラベル表示がなされます。
また、 アメリカやドイツなどでは、建築物を構成する建築材料のみならず、カーペットやクッション、オフ ィス機器、電化製品、清掃製品、繊維製品、家具など幅広い商品がラベリングの対象となっています。
これらの国では、室内空気中への化学物質の放散源とその化学物質の種類において、より包括的なラ ベリングシステムが提供されています。