ケープ・フィアー公共事業体のひとつノースカロライナ州水道局の飲料水中の GenX のレベルは、2016年に Environmental Science & Technology Letters に発表された調査によれば、平均 631 ppt であった。
研究者らは、同じケープ・フィアー川のケマーズ社(Chemours)の放流地点の下流から取水している他の二つの飲料水供給者の水はテストしなかったが、同調査の著者の一人デトレフ・クナッペによれば、約 250,000 の人々の飲料水供給源であるその流域全体の水もまた汚染されているらしい。
ノースイースタン大学における今週の会議で発表された研究は、ノースカロライナ州とオハイオ州の水中における GenX の存在を詳細に示した。
両方のケースで、その化学物質はデュポンが所有し、2015年以来デュポンから分離したケマーズ社が操業するプラントの近くの水中で検出された。
GenX と PFOA の両方とも パーフルオロアルキルスルホン酸類(PFAS) として知られるより大きな化学物質グループに属し、それらは構造的に類似しており、自然界で極めて長期間、残留すると信じられている。
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ウェストバージニア州パーカーズバーグのオハイオ川沿いのケマーズ社(元デュポン)ワシントン・ワークス工場 Photo: The Marietta Times/AP
オハイオでは、会議で発表した大学生ジェイソン・ガロウェイが、ケマーズ社のプラントから20マイル(約32キロ)ほど離れたウェストバージニア州のパーカーズバーグでオハイオ川から分岐する地表水中でその化学物質を検出した。
その化学物質についてザ・インターセプトの記事を読んだ後、ガロウェイはプラント近くで水を採取し GenX の存在についてテストした。
ガロウェイは同地域の様々な小川や流れで 100 ppt 以上に達するレベルでその化学物質を発見した。彼は、その化学物質のあるものはプラントから遠くで風により堆積しているようであったと説明した。
ノースカロライナでは GenX は水中でもっと高い濃度で検出され、最も高いサンプルの濃度は 4,500 ppt を測定した。
EPA はこのクラスのどの化学物質に関しても法的に拘束力のある規制をしていないが、同庁は昨年、 PFOA とそれに関連する化学物質 PFOS について飲料水中の基準を 70 ppt と規定した。
いくつかの州も PFOA について州独自の飲料水レベルを規定している。
バーモンド州は現在までのところ最も低い 20 ppt を設定し、ニュージャージー州の水専門家らはもっと低い14 ppt を提案しているが、それはまだ最終的に決まったわけではない。