災害環境研究プログラムで進める取り組み | 化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 電磁波過敏症 シックスクール問題を中心としたブログです

http://www.nies.go.jp/kanko/news/index.html
国立環境研究所

【シリーズ研究プログラムの紹介:「災害環境研究プログラム」から】
災害環境研究プログラムで進める取り組み
大 原 利 眞
災害環境研究プログラム(以下、PG)は、環境回復、環境創生、災害環境マネジメントの 3 つのサブPG で構成されています(図 1)。




放射性物質により汚染された被災地の環境をできるだけ速やかに回復することを目的とした「環境回復研究 PG」では、放射性物質に汚染された廃棄物の適切な管理や処理・処分方法に関する「廃棄物管理システム研究」と、環境中における放射性物質の計測・シミュレーションによる実態と動きの解明、ヒトへの被ばく量解析及び生物・生態系に対する影響評価に関する「環動態・影響評価研究」を進めています。

「環境創生研究 PG」では、環境と調和した被災地の復興を支援することを目的として、地域環境診断と将来シナリオの作成、省エネルギーな技術開発や地域事業設計、住民が参画する計画づくりなどに取り組んでいます。

また、「災害環境マネジメント研究 PG」では、東日本大震災などの災害によって得られた経験・教訓をもとに、環境・安全・安心面から将来の災害に備える取組みを進めています。

これらの研究を通して、被災地の環境回復と復興を研究面・技術面で支援するとともに、将来の災害に備えた環境にやさしいまちづくり・社会づくりに貢献することを目指しています。
環境回復研究 PG(1)廃棄物管理システム研究 福島第一原子力発電所事故(以下、事故)直後、環境中に放出された放射性物質の一部は、上下水道を通して汚泥に、また、一般廃棄物・産業廃棄物の焼却によって灰に移行しました。

また、その後の除染活動により、放射性物質によって汚染された大量の土壌などが発生しました。国立環境研究所(以下、国環研)は、このような汚染廃棄物や土壌を適正かつ円滑に処理処分するための技術・システム開発に総合的に取り組み、得られた知見を環境省などに提供してきました。
現在は、国の喫緊の最重要課題である中間貯蔵と県外最終処分に向けた減容化(廃棄物の量を減らすこと)技術の研究開発に取り組むとともに、指定廃棄物(事故由来の放射性物質によって放射能濃度が8,000 Bq/kg を超えるものであって環境大臣が指定した廃棄物)などの処理処分に係る技術的課題を解決のための研究開発を進めています。