シックハウス症候群や化学物質過敏症の研究目的と実施内容 | 化学物質過敏症 runのブログ

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研究目的と実施内容
[研究の背景と目的]
近年、居住環境が原因と考えられる「シックハウス症候群」や「多種化学物質過敏状態」(いわゆる化学物質過敏症)の増加が報告され、いずれも室内に存在している比較的低濃度の化学物質の影響が関与して健康を害していると考えられている。
それらの症状の中で、アレルギー性疾患の症状も高いことが報告されている。
われわれの環境中にはダニ、カビ、花粉などの生物因子、電磁波や紫外線などの物理因子も化学因子とともに存在しているため、その真の原因については不明な点が多く特定できていないが、化学因子のなかでは室内で濃度の高い揮発性有機化合物が何らかの関連をもっているといわれている。
ところで、先進国の共通の悩みであるアレルギー疾患の増加と環境中の化学物質との因果関係を示唆する科学的知見も多く見られ、大気中のディーゼル排気粒子のような粒子状物質の中に増悪をうながす物質の存在することが明らかとなっている。

しかしながら、化学物質を曝露されるすべての人々がアレルギー症状を示すわけではなく、アレルギー素因をもっている人か、あるいはすでになんらかの炎症の症状を示している一部の人々が影響をうけやすいことから、遺伝的因子と環境因子との相互の関連が症状悪化に重要と考えられている。
われわれの体には、外界からの刺激に対して常に体内の状態を健康な状態に保つために恒常性の維持機構が備わっており、神経―免疫―内分泌間の連携が重要な役割を担っている。
中でも、記憶機能は、神経系と免疫系に備わっている生命維持に必須の機能であり、神経系における記憶機能の中枢は大脳皮質と海馬であり、5感からはいった情報の統合と蓄積に重要な役割を果たしている。
一方、免疫系における記憶機能はリンパ球により維持されており、一度侵入した抗原情報が記憶され、2度目以降の侵入には迅速に、かつ大規模に反撃できる体制をととのえる働きをしている。
神経系と免疫系は、記憶という機能以外にも、産生する情報伝達分子において共通の分子がそれぞれの機能を制御していることが、近年明らかとなっている。
リンパ球が、神経成長因子の受容体を発現するとともに、神経成長因子を産生・分泌することが報告されている。
逆に、脳内での神経細胞であるグリア細胞がリンパ球によって産生される免疫情報伝達物質として働くサイトカインを分泌して、脳内での炎症に関っていることも明らかとなっている。

runより:文字が小さくなるバグですがアメーバ運営でもよく判らない様でしばらくは仕方なくこの形でいきます。