・〔2008年3月都市整備常任委員会での質問〕
(07.12.17)
◆森一敏委員 ①樹木害虫防除に関して、虫の発生状況は年によっていろんな条件が背景にあるので、その変動によって薬剤の散布量が変わると理解しているが、ことしの検討会で散布量についてどういう議論があったのか、包括的で結構なので答弁願いたい。
②1化期の段階で町会長との間で意思の疎通が十分でなかったと報告にあったが、もう少し具体的にどういう問題があったのか教えてほしい。
◎牧野緑と花の課長 ①検討会での薬剤散布の議論だが、防除業者からは1化期でたくさんまいたこともあり、2化期が思ったほど要望も件数もなく、量も去年に比べて少なかったので、トータル的には初期防除が効いたのではないかという意見もあった。
ただ、薬剤をまくに当たって、ことしのアメシロの発生状況は、気候の関係もあるのではないかということもあり、薬剤がトータル的に減ったことについては来年も、それから再来年も少し見てみないとわからないとのことであった。
全体の量はふえているが、一部薬剤を認めたことに関して、ふえた量についてはそれほど大したことにはならなかったという意見であった。
②町会に対して、これは我々の説明が行き届いていないこともあって、一部の町会では全面的に薬剤散布を解除したと誤解し、防除業者が行ったときに「いや、解除はしていない」と聞き、市に問い合わせてくる事例もあったので、6月に全町会長あてに文書を発送したところ、2化期については大分減り、薬剤も要望件数も減った。少しは理解してもらえたかと思っているが、町会長については年度ごとにかわることもあるので、来年度は本当に初期の段階で全町会長あてに、文書で徹底したい。
◆森一敏委員 やはり地域には薬をまきたいという、そういう動機というか、そういうものが根強くあると私も思うので、それに対しては適切に対応してほしい。
散布量についての議論が、いろんな条件を勘案しながらどう評価するかという議論だったと思うが、じりじりと散布量が上がってきていることも事実である。
2化期に減ったように、いろいろな人たちの意識が変わることによって来年以降も減っていくということになれば、これは大変いい勉強であったと思うのでそれには期待したい。
やはりこの増加量は、無視できない傾向で、これ以上ふえないようにしてほしい。
2000年の比について、あの時点で金沢市の薬剤散布量は全国的に突出していて、これが大変問題になったことをここで再認識しておきたい。
薬剤散布の量を抑えるために動力噴霧器の扱い基準を設けるということだが、これは具体的にまだ最終決定されているかどうかわからないが、どういう方向でその基準を設けようしているか。
◎牧野緑と花の課長 動力噴霧器の使用の基準づくりに当たっては、まず、とりあえず一番大事なのは農薬の取締法を守らなければならない、これが第1点である。
それから、今委員が言ったように散布量は必要最小限に抑制したい、また、飛散防止に努めることを基本として、作業時間とか事前周知の範囲、散布作業の注意事項などについて検討会でもいろいろ話が出たので、その意見や、防除業者の意見を聞きながら定めていきたい。
ただ、この基準づくりについては、少し難しいところ--防除業者と話をした中では、捕殺と薬剤散布の切り分けが非常に難しいことがあり、今、一つの考え方としては、点、線、面、この3つのパターンで分ければいいのではないかという意見があった。
幼虫が少し点在している場合には捕殺が効果的である。
それから線的に少し拡散している場合には肩かけ噴霧器で少量的にスポット的に当てるのが効果的であろうと。
もう一つ、面的に全体的に広がってしまったのならば、とても捕殺や肩かけでは及びがつかないので、動力噴霧器に頼らざるを得ないと。
そのような3つの視点で分ければいいのではないかということが今議論になっている。
また、発生の状況とか気候の関係とか、特に1化期は温度が比較的低いので成長も遅く意外と捕殺がしやすいが、2化期になると結構気温が高いため虫の成長も非常に速い。
そういった意味も合わせると、なかなか2化期は捕殺が大変だということも業者から聞いている。そのようなことも踏まえて来年に向けて基準づくりをする。
◆森一敏委員 ①薬剤を一部カットするというふうに変わったときに、全戸配布の周知チラシが発行された。それ以降、回覧に切りかわっているが、ことしの状況を踏まえるならばやはり再度全戸配布という周知の方法も考えてほしい。
②本会議の答弁では、早期防除に努め基本は捕殺できる場合は捕殺とのことであったので、ここの部分をきちっと押さえてほしい。
私もチャドクガでことし捕殺をやって事なきを得た。
完全防備で捕殺をしたらそれ以降はなかった。やはり自分のことは自分で注意し、実践する。
その上でそれを超えるものは市の防除施策にお願いをするという考え、また、薬剤の問題も含めて、再度、密に周知願いたい。
◎牧野緑と花の課長 ①全戸配布について、基本的には18年度と取り組みは変わっていないので、全戸配布というよりも各町会長に周知徹底することが大切である。
町会での防除については、必ず町会長もしくは防除指導員の立ち会いが必要なので、その人たちに徹底していく。
市の施設についても、薬剤がふえないように庁内の検討会を通じて徹底していきたい。
②捕殺が基本ということについて、来年の班回覧チラシ、それから町会長への通知文においてしっかり周知していきたい。