http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/sick_school/cs_kaigai/Italy/150115_Rome_Resolution_on_MCS.html
出典:化学物質問題市民研究会
AMICA 国際会議 2015年1月15日
ローマ決議MCS の療法と予防戦略に関する合意
情報源:International Congress of AMICA
"MCS: therapies and prevention", Rome, 15-16, January 3015
International Congress of AMICA:
http://www.infoamica.it/sensibilita-chimica-multipla-mcs-
terapie-e-prevenzione-15-16-gennaio-2015-roma/
The Rome Resolution Consensus on MCS therapies and prevention strategies:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/sick_school/cs_kaigai/Italy/
RESOLUTION_OF_ROME_15_AN_2015-1.pdf
訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2015年1月19日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/sick_school/cs_kaigai/Italy/
150115_Rome_Resolution_on_MCS.html
訳注:この決議は、2015年1月15日にローマで開催された AMICA (Association for Environmental and Chronic Toxic Injury / 環境的慢性毒物傷害連合) 主催による”国際会議:MCS の療法と予防戦略”において採択されたものであり、AMICA の Vice President である Ms. Francesca Romana Orlando からメールで送付されてきたものです。
ローマ決議
MCS の療法と予防戦略に関する合意
2015年1月15日 *
MCS は、生活の質を著しく低下させる様々な環境関連の疾病であり、
MCS は、平均的な人々には通常有毒ではない化学物質に対しても、低用量でも耐えられない後天的な化学物質不耐症であり、
香気、洗剤、農薬などのような化学物質は日々の環境中に存在するので、MCSの影響を受けた人々は、機能を果たし、労働し、日々の仕事を行い、完全な社会生活を送ることが、通常できず、
、MCSの人々の生活の質は、ベルリンのロベルト・コッホ(2002)研究所により、重症の心臓循環系疾病のひとつより低いと推定され、MCS治療のための予算は心臓循環系疾病に向けられるものに比べて無視できるほどであり、
重いMCSの人々は、反応せずに過ごすことのできる安全な環境を見つけるために苦闘しており、
国際的な研究は、MCS 有病率は人口の3%から9%であり、特に女性に影響を及ぼしていることを示しており、
これらの国際的な推定データからMCSは社会に対して数十億ユーロ(数千億円)の損失をもたらしていると推定することができ、
早期の診断の欠如が症状の悪化を招いており、
最近15年間に、MCSについての研究室及び臨床調査に大いなる前進があり、
イタリアの研究者及び臨床医によるMCS文献へのいくつかの寄与と彼らの重要な国際的連携の確立があるので、
MCSは化学的過敏性と多臓器に症状があることにより特徴づけられる生理学的な疾病であるということを我々は明言する。
MCSには、酸化/ニトロソ化ストレス、炎症、免疫不全、及び神経障害を含むいくつかの生理学的変化がある。
因果関係に精神医学的な役割の証拠はない。
MCSの患者は、特別の治療計画を提供される必要がある。
MCSは、2型糖尿病や心臓血管疾患のような環境に関連する他の慢性疾病、及びアルツハイマー病、パーキンソン病、及びSLAのような神経変性疾患の管理のためにも有用な多分野介護アプローチを必要とする。
健康介護提供者は、MCS患者が時宜を得た、そして適切な社会復帰を果たすのを支援するために、社会サービスと協力する必要がある。
影響を受けた個人は、治療の一部として化学物質を回避する必要があり、そのためには職場における適切な施設と居住環境が必要である。