-3:食品に混入された有機リン農薬「マラチオン」の”毒性”について自ら調べないマスコミ | 化学物質過敏症 runのブログ

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マルハニチロの子会社の工場で製造された冷凍食品に混入していた農薬「マラチオン」は、有機リン系の殺虫剤の一種だった。  

「マラソン」と呼ばれることもあり、見た目は臭みのある黄色っぽい液体。誤って飲み込んだ場合、すぐに尿などから排出されるが、頭痛や下痢、吐き気などを引き起こすことがある。発がん性は確認されていないという。  

農林水産消費安全技術センターによると、国内では昭和28年以降、ダニやアブラムシなどの害虫を駆除するための農薬として使われ始めた。海外から収穫後の穀物を船で輸送する際などに使われるケースが多く、輸入することが多いトウモロコシや小麦などから少量が検出される傾向がある。  

水に溶けにくく、熱で分解しやすい。人が1日に摂取してもよいとされる量は体重1キログラム当たり0・02ミリグラム。

出典:ヤフーニュース(産経新聞)
同じ産経新聞の記事でこんな解説もある。

今回は子供が吐き気を催した例が報告されたが、マラチオンという農薬はどれだけの毒性があるのか。  

立川涼・愛媛大名誉教授(環境化学)は「比較的安全な農薬といわれるが、神経毒があるので、大量に摂取したら身体のしびれやまひが出てくる。

最悪の場合、死に至る可能性もあるが、今回の農薬の濃度では、大量に摂取する可能性は低い」と説明する。  

マラチオンは低毒性の有機リン系の殺虫剤で、イネや野菜、花など害虫駆除に幅広く使用されている。

見た目は黄色っぽい色をしており、水にほとんど溶けない。

酸やアルカリで加水分解されるほか、熱を加えることでも分解される。

マルハニチロは毒性の発生レベルを「子供(体重20キロ)でもコロッケ(22グラム)を一度に60個食べないと発症しない」としている。  

今回は基準値に比べて150万倍という高濃度の数値が検出されたが、矢野俊博・石川県立大教授(食品管理学)は「日本の残留農薬基準はかなり厳しく設定されており、150万倍といっても命にかかわる量ではない。しかし、仮に食べて気分が悪くなったら、病院で治療を受けた方がよい」と勧めている。

出典:MSN 産経ニュース
マルハニチロの説明を受けて、専門家や専門機関にも問い合わせてみたものの「命にかかわる量ではない」ということが強調されている。

ところがマルハニチロの説明が「過小評価」だと分かる。
農薬混入 回収94品目640万袋に マルハニチロ 毒性を過小評価
産経新聞 1月1日(水)4時0分配信  マルハニチロホールディングスの子会社「アクリフーズ」が製造した冷凍食品から農薬「マラチオン」が検出された問題で、最も高い濃度の農薬が検出されたコロッケは、子供が8分の1個食べると吐き気などの健康被害を起こす可能性があることが31日、分かった。

アクリ社は「子供が一度に60個のコロッケを食べないと毒性が発症しない」と説明していたが、アクリ社とマルハニチロHDが同日未明に記者会見し、毒性を過小評価していたことを明らかにした。   

◇  また、回収対象となる商品が市販用で新たに4品目あり、業務用と合わせて計94品目、少なくとも640万袋になると訂正した。  

検出されたマラチオンの最大値はコーンクリームコロッケの1万5千ppmで、国が定めた残留基準値(0・01ppm)の150万倍。

会見で、両社は当初、健康被害に関する基準として「動物実験でおよそ半数が死亡する値」を基に算定していたと説明。厚生労働省の指摘を受け「健康に影響がないと推定される1日あたりの限度量」を基準にすると、体重20キロの子供が約2・7グラム(コロッケ8分の1個)を食べれば、吐き気や腹痛などの症状が出る可能性があったという。

公表すべき健康被害の基準について、両社は厚労省や保健所に事前に確認しておらず、「知識を持ち合わせていなかった」などと釈明した。  

消費者から「異臭がする」と苦情があった20件(13都府県)の各商品は計3つの製造ラインで作られたことも判明した。

このうちマラチオンが検出された7商品9件は10月4日~11月5日のそれぞれ別の日に製造されていた。

出典:ヤフーニュース(産経新聞)