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2017/4/13 10:00神戸新聞NEXT
スメハラは体臭だけじゃない 柔軟剤や香水も不快
マンダムが企業に出向いて開いた「においケアセミナー」=東京都内、2013年7月(マンダム提供)
マンダムが企業に出向いて開いた「においケアセミナー」=東京都内、2013年7月(マンダム提供)
ここ数年、職場を中心に関心が高まっているのが、不快なにおい(スメル)による「スメルハラスメント(スメハラ)」。
年齢特有の体臭や汗臭さが気になる男性向けのデオドラント市場が活況を呈し、職場での「においケア」を推奨するセミナーも好評だ。(藤森恵一郎)
スメルハラスメントの原因は汗や体臭だけではない。
衣類の柔軟剤や香水、化粧品といった強い香りが周囲を不快にさせたり、吐き気などの健康被害を引き起こしたりすることもある。
P&Gジャパン(神戸市中央区)の消費者調査によると、日本では、半径30センチにいる相手だけに届く、ほのかな香りが好まれる傾向にある。
一方、国民生活センターによると、2000年代後半から香りの強い海外製の柔軟剤がブームとなり、香りに工夫を凝らした商品が増えてきたという。
同センターへの相談で柔軟剤のにおいに関するものは、09年度9件▽10年度29件▽11年度32件▽12年度65件-と年々増加。「近隣の洗濯物の香りがきつく頭痛や吐き気がして窓が開けられない」「電車内の柔軟剤のにおいで気分が悪くなった」などの事例があった。
同センターは13年、洗剤メーカーなどでつくる業界団体に対策を要望。業界は適量使用の啓発などに取り組んでいるが、14年度以降も相談は毎年100件台で推移している。
同センターは「自分にとっては快適なにおいでも、不快に感じる人がいると認識を」と呼び掛ける。