24時間換気システムの種類
24時間換気システムは大きく分けますと下記の3種類があります。
外気の吸気と屋内空気の排気を1つの機械で行う第1種換気システム
吸気と排気とをそれぞれ別の機械で行う第2種換気システム
機械によって排気だけを行い、屋内を負圧にすることで壁に設けた吸気口から自然に外気を取り入れる第3種換気システム
その3種類ある換気システムの中で病院に設置されるのは、外気の取り入れ量を機械で調節できる第2種換気システムと第3種換気システムのいずれかになります。
そしてその換気システムの中でも、空調された空気の熱を屋内に取り入れる外気に渡すことができる熱交換型換気システムが導入されている病院が大半を占めると思います。
これは、24時間換気システム装置の一部として組み込まれるもので、屋内の空気を循環させることとは別に空調にかかる消費電力を抑えることのできるエコな装置になります。
エコな熱交換型換気システムの2種類の方式とは
熱交換型の24時間換気システム内部は下の図のように、外気と屋内の空気を機械内で交差させ、屋内の熱を外から取り入れた外気に渡し、屋内側へ供給する方式になります。
24時間換気システム熱交換器のしくみ
※実際には上記の層が何層にも組み合わせられたものになります。
これは、湯沸かし器でお湯を温めるとの同じ原理になり、温かい(冷たい)場所に空気を通すことで温度を上げ(下げ)るのです。
そしてこの熱ロスを少なくする熱交換型換気システム=熱を渡す方法にも現在2種類あります。
全熱交換器
全熱交換器は外気と屋内の空気が通る場所を分けるしきりが紙で作られています。そして排気する空気から、熱を持つ湿気を機械内の紙を通し供給する空気に渡します。湿気を渡すことによって熱を渡しているのです。
よって、湿気に含まれる屋内のにおいが再度供給される、という欠点を持ちます。
顕熱(けんねつ)交換器
顕熱交換機は外気と屋内の空気が通る場所を分けるしきりが水分を通さない樹脂で作られています。そのため全熱交換器のように湿気のやり取りはできません。そのため熱の交換率は下がりますが、においが屋内に戻ってくることはありません。
そして一般住宅も含め、現在の主流は全熱交換器になります。
こちらですと熱損失が少なくて済みますから空調費を減らすことが出来るのです。ですから誰にとっても全熱交換器はとても良いように思える装置となります。
しかし何事もプラスの面があればマイナスの面もあります。