・大手スーパーやコンビニでも「偽装卵サンド」は売られている
河岸:もちろん、大手スーパーやコンビニの卵サンドが、すべてニセモノってわけではないよ。本物が売られていることも多い。だけど、中には「偽装卵サンド」が売られているのは事実。
N君:でも、どの商品を見ても「卵サンド」と書いてありますよ。
河岸:そこが問題だね。まじめに作った「本物の卵サンド」と、白身を着色して黄身に見せかけた「偽装卵サンド」が、同じ「卵サンド」という表示で売られている。
N君:普通の感覚では、おかしいですよね。
河岸:百歩譲って「余った白身」を使うにしても、それなら「“卵風”サンド」などと表示しないといけないよね。以前の連載で取り上げたマヨネーズだって、本物は「マヨネーズ」と称していけるけど、そうじゃないのは「マヨソース」「マヨネーズ風調味料」「マヨネーズ風ドレッシング」と、名前を変えて売っているじゃない。せめて、それに習うべきだよ。
N君:コンビニのサンドイッチに使われているものには「マヨソース」と書いていますが、それと同じことですね。
河岸:そのとおり。「マヨネーズ」と称するためには、全卵、または卵黄を使うことのほか、決まった材料以外は使えないという条件があるからね。
N君:なるほど……。では、いったいどうすれば「ニセモノ卵サンド」を見抜けるんですか?
河岸:さっきも言ったように、白身100%の「偽装卵サンド」は、あくまで白身っぽい味がして、卵のおいしさがない。だから、食感でわかることもあるよね。
N君:表示ではわかりませんか? たとえば「カロチノイド色素」という着色料の表示があるものは「偽装卵サンド」とか。
河岸:いや、そうじゃない。普通にゆで卵を使っても、「より黄色いほうがおいしく見える」という消費者が多いから、添加物で黄色を足していることも多い。だから、残念ながら表示ではわからない。
N君:もっと簡単に、「見た目」でわかるスキルはないんですか?
黄身の部分を指で潰すと、本物かニセモノかわかる
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河岸:残念ながら「見た目」でもわからない。だけど、簡単にわかる「秘訣」があるの。それは、卵の「黄身」の部分を軽く指で潰してみるの。