ホルムアルデヒドには除湿も有効
合板に使われているホルムアルデヒドは、尿素と結合して放散されにくい状態になっていますが、湿度が上がると分解され、空気中にもれてきます。
湿度の高い部屋や空気がよどんでいる場所は、化学物質の濃度も高くなるので、必ず除湿を。
湿度が60%以下になれば、カビの繁殖も抑えられます。
VOCに気をつけよう
ホルムアルデヒドだけでなく、空気中に放散される化学物質=VOC(揮発性有機化合物)にはさまざまなものがあります。
実際に住宅で測定すると、100種類を超すVOCが検出されることも。
接着剤や塗料、煙草の副流煙などに含まれるトルエン、キシレン、エチルベンゼンなどは、吐き気や粘膜の炎症を起こさせ、ひどいときは精神神経症状を引き起こす例もあります。
また室内排気型の暖房機は、化学物質を含んだ排ガスで部屋の空気を汚しますし、パソコンやプリンターは稼動中に大量のVOCを放散させることがわかってきました。
OA機器や電子レンジ、携帯電話などは、化学物質だけでなく、過敏体質を悪化させる有害な電磁波も発生させているのです。
室内にあふれる化学物質対策の決め手は換気!
空気清浄機を使うなら吸着型を
空気清浄機には高電圧をかけて化学物質を分解するタイプと、活性炭やセラミックを用いた吸着型があります。
分解型は高電圧をかけることでさらに有害な物質を発生させる場合も。
おすすめは吸着型ですが、活性炭は一定量を吸着すると放散に転じる性質があるため、定期的なフィルター交換が欠かせません。
空気清浄機をつけても換気は必要。
2時間ごとに5分間の換気を心がけましょう。
2時間に5分は換気を
また、最近出回っている抗菌グッズにも注意。
身体は細菌と共存していてこそ健康なのです。
まして細菌がコロコロ死ぬ物質が体に安全という保障がありません。
かといって不潔にしてよいのではありません。
薬剤に頼らず、掃除など物理的な方法で清潔にしましょう。
ヒトが毎日の生活を営む上で、摂取される化学物質は、その80%は「呼気」により吸収されます。
農薬や添加物を気にして食事の内容を見直す方は多いのですが、消化器官からの化学物質の吸収は1日の化学物質の摂取量の20%に過ぎません。
空気は目に見えない分、見落としがちですが、化学物質を考えていく上で、呼気の対策も大切と言えるでしょう