・02)「数年に及ぶ上半身の痛み(30代 女性)」
【主訴】
胸の下~背中にかけてビリビリと痛い。
数年前から急に上記症状あり。整形外科や内科で検査をしたが異常なし。
鎮痛剤を処方されたが飲んでも効果はなかった。
夜間寝る時に痛みが強く、布団に触れるのが辛い。
また咳やくしゃみをした時にも痛みが強い。増減はあるが1日中違和感がある状態。
【質問】
どこの科へ行けばいいのか?正直、半日も待たされて、その結果どこも悪くない(何もない)では困る。
【アドバイス】
まず、慢性痛には身体のどこを検査してもこれといった原因が見つからないことがあるということを理解してください。
また検査をしてどこにも異常がないという方は、痛みがあっても可能な範囲で運動習慣をつけることと、痛みに対する考え方を変えることが必要になってきます。
身体も心も脳が関与していて、これらは切っても切れない関係性です。
「考え方を変えたい」と思っているだけでなくそれとともに身体を動かしていくことが大切です。
また新しく病院を探すことも選択肢の一つかもしれませんが、ご質問にあるようなお考えがおありでしたらまずはこの方法をやってみてもいいかもしれません。
【相談者さまの言葉】
よくわかりました。確かに仕事でストレスがあると痛みが悪化します。
でも好きなことをしていると忘れている。
そういうことなんですね。医師にもそういう話をしてほしかったです。
よく理解できました。これからは前向きに痛みと上手に付き合いながら生活をしてみます。
話を聴いて目が覚めました。
電話してよかったです。
03)「頚椎が原因だと言われた腕の痛み(70代 女性)」
【主訴】
両腕が痛い。
数年前に上記症状出現し、複数の整形外科を受診。痛みは頚椎からきていると言われ、1年ほど牽引や低周波治療など受けるが効果なし。
1日中痛いわけではないが、明け方にズキズキして腕がだるく、じっとしていてもジンジンする。
運動としては、週に何回か社交ダンスをしている。
【質問】
武田鉄矢さんが出ているCMをよく見る。
今私が飲んでいるものと同じなのか?
また、この痛みとはずっと付き合っていかないといけないのか?
【アドバイス】
慢性痛についてアドバイスさせていただいていることに認知と運動があって、前者はあなた様がおっしゃる通り痛みと上手に付き合いながら日常生活を送っていくという考え方です。
後者はそれと同時に習慣づけてほしいもので、1日5分でいいので外に出てウォーキングをしてください。
いずれも脳が関係していて、考えるだけでもいけないので両輪でいいサイクルを作っていくということです。
実際に社交ダンスをしたり、ご友人と食事をしている時は痛みを忘れているのを実感されているのでご理解いただけるかと思います。
運動は単なる体力づくりや気分転換だけではなく、継続することで「努力すればこれだけのことができている」という自信に繋がってきます。
以上の結果、痛み自体は変わらなくても、痛みの感じ方が変わることで結果的に楽になってくる可能性があるということになります。
また慢性痛の方は思考のクセに白か黒か、ゼロか100かという極端な考え方をすることが多い傾向にありますが、ダメな日やできない日があっても当然ですので、その時に諦めたり過度に落ち込んでご自身を責めたりしないようにしてください。
きっと大丈夫です。
最後に申し訳ございませんが、そのCMについては特定の薬剤についてのCMではありませんのでここではお答えしかねます。
【相談者さまの言葉】
本当にご丁寧にありがとうございます。
最初はどうすれば治るのかだけを知りたかったけれど、話を聴いてそうじゃないことがわかりました。私は外も歩けるのに怠けていたんです。
早速運動を始めたいと思います。
できない日があってもいいということもわかったし納得しました。
あなたはこんなお仕事をして本当に大変ですね。大変さがよくわかりました。でも電話をしてよかったです。ありがとうございます。