アフリカで開花、関西ペイントの「命を救う塗料」2 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・しっくい塗料は子供病棟にも塗られた
 もちろん、課題もある。

一つは、しっくい塗料の効能を、より精緻に検証していく必要がある点だ。

看護師の証言は確かに有益だが、現状は主観の域を出ない。

科学的根拠が検証されたわけではないため、今後、大学などと共同で効果を検証していく必要がある。

 さらに大きなハードルは、アフリカで商品を販売して採算があうかという点だ。

特殊塗料を現地で調達するための調達網、生産方法の移転に加え、現地で広げるためのマーケティング費用などを考えると、コストはそれなりにかかる。

一方で、アフリカの平均所得は先進国のそれに比べまだまだ低く、採算を合わせるには相当の工夫が要る。

 関西ペイントは、もう1つの特殊塗料である「蚊を寄せ付けない塗料」の展開でNGO(非政府組織)と連携しているが、しっくい塗料でも同様の方法を検討している。これら以外にも、認証機関からのお墨付きをもらうなど、踏むべき手続きは無数にある。
社員の目の輝きが変わった

 関西ペイントの石野博社長は、これらの事業が収益として貢献するまでには、10年はかかると見る。

ただ、それでも、プロジェクトを途中で簡単に止めるつもりはない。

「関西ペイントの次の100年を支えるために欠かせない事業になる」(石野社長)との自負があるからだ。

 さらに、しっくい塗料のアフリカ展開は、社員のモチベーションを高める効果ももたらしている。

自動車向け塗料が中核の時代、関西ペイントの中心顧客は自動車メーカーだった。

いわゆる、企業向けビジネスであり、関西ペイントの社員は自分たちの仕事が消費者にどう貢献しているのかを実感する機会は少なかった。

 ところが、ホスピスでの活動は従来のビジネスとは異なり、自分たちの手がけた塗料が、人の命に直接的に貢献していることを実感できる。

「社員の目の輝きが変わった。働きがいを高めたという点で大いにプラスに

なっている」と赤木執行役員は言う。

 いわゆる「ミレニアル世代」とよばれる若年世代や、有能な人材の少なくない割合が、報酬や肩書だけではなく、会社に対して働く意味を求めていると言われる。

「自分の手がけている仕事が、社会の役に立っているのか」。

そう考える人が増える中で、関西ペイントのアフリカでの展開は、社員に働きがいをもたらす重要な要素になりつつある。

 しっくい塗料は、今も改良が続けられている。

今年5月には、壁だけでなく、布などに塗料を塗ることも可能になった。

この技術を利用すれば、例えば救援テントなどに塗り、無菌状態に近い簡易手術室などに使えるという。

 世界の塗料メジャーと関西ペイントとの差は、大きい。

それでも世界トップグループ入りを諦めない同社にとって、アフリカ市場の制覇は必達目標だ。

しっくい塗料を始めとした特殊塗料の重要性は今後さらに高まっていくだろう。

その意味で、南アフリカのホスピスでつかんだ成果は、同社のアフリカビジネス拡大のきっかけとなる可能性は十分にある。


runより:ビジネスなんか知らないけど誰でも塗れるとか変な物入れてある漆喰よりこっちの方が良いかもしれないですね。

化学物質過敏症にも有効なのか是非国内でも積極的に挑戦してほしいですね。