2時間に5分は換気を
また、最近出回っている抗菌グッズにも注意。身体は細菌と共存していてこそ健康なのです。
まして細菌がコロコロ死ぬ物質が体に安全という保障がありません。
かといって不潔にしてよいのではありません。薬剤に頼らず、掃除など物理的な方法で清潔にしましょう。
ヒトが毎日の生活を営む上で、摂取される化学物質は、その80%は「呼気」により吸収されます。
農薬や添加物を気にして食事の内容を見直す方は多いのですが、消化器官からの化学物質の吸収は1日の化学物質の摂取量の20%に過ぎません。
空気は目に見えない分、見落としがちですが、化学物質を考えていく上で、呼気の対策も大切と言えるでしょう。
家の中の化学物質
勉強机・イス
合板から化学物質が検出されます。
化学物質の放散量を示すF☆☆☆☆マークをメーカーに確認してから購入しましょう。
押入れ・クローゼット
合板から化学物質が発生。閉め切りにせず、ときには扇風機で風を送って換気します。
クリーニングに出した衣類は陰干しして薬剤を飛ばしてから収納。
畳
殺虫剤入りの防ダニシートが入ったものはJIS規格で表示されているので要チェック。
自然素材による防虫畳も登場しています。
合板製のタンス・食器棚・本棚
タンスは内側に合板から出る化学物質がこもりやすい。
防虫剤もシックハウスの原因なので虫が嫌うハーブを使うのもおすすめです。
材料のF☆☆☆☆マークをメーカーに確認しましょう。
フローリング・カーペット
新築の場合はフローリングの合板と接着剤、塗料のF☆☆☆☆印を確認。カーペットは防ダニ加工に頼らず、まめな掃除と除湿、換気に努めましょう。
パソコン・テレビ
稼動中のパソコンやテレビからはVOCや電磁波が発生。
漫然とつけっ放しにせず、長時間使う場合は換気を忘れずに。
カーテン
ポリエステル製はホルムアルデヒドを放散しませんが、木綿などの天然素材ではしわ取りの工程で使用されているものも。難燃剤による防炎加工は、高層建築でない限り不要です。
ストーブ
排ガスを直接屋外に出すタイプなら部屋の空気をあまり汚しませんが、室内排気型の暖房機はこまめな換気が不可欠。
シロアリ駆除剤
腐食した木材を好むので、床下の通気を良くして除湿します。
基本的には使用しないことが重要ですが、万一発生してしまったら(社)日本しろあり対策協会認定の「シロアリ防除施工士」と相談し、可能な限り安全性の高い対策を。
壁紙
壁紙や接着剤はJIS(日本工業規格)のF☆☆☆☆や、日本壁装協会のISM(イズム)マークをチェック。
布製や和紙、化学物質を吸着するタイプの素材を選びましょう。
こうして見てみると、私たちは、化学物質に囲まれた生活を送っているといっても過言ではないのではないでしょうか?
毎日生活していく空間だからこそ、対策を講じるのと何も行わないのとでは、時間が経過すればするほど大きな差になってきます。
できる範囲内から、少しずつ対策を考えていくことは、大切なことだと言えるでしょう。