・自殺する種子
さらに彼らはとっておきの戦略がある。その遺伝子を改変したGM種子は「ターミネーター種子」なのである。
ターミネーター種子(ハイブリッドF1種)とはどういうものなのだろうか。
これは別名で「自殺する種子」と言われている。
その作物の二代目の種は発芽しない。
あるいは種子そのものが取れないように遺伝子レベルで改変されている。だから「自殺する種子」「悪魔の種」と言われている。
農作物を収穫したら、普通はそこから種子を残していればまた来年それを植えればいいのだが、GM種子=F1種子=自殺する種子を使うと、それができなくなるのである。
農作物を毎年作るためには、毎年、種子を買わなければならない。
彼らに、毎年金を払わなければならない。
途上国の人々は、昔から作物から種を採って農業を続けていた。
しかし、毎年の種を買えなければ、農家が続けられないのである。
インドでもっとも自殺者の多い職業は何か。
それは今では農家である。
取れた作物は豊作であれば買い叩かれる。
不作であれば収入が減る。
自然災害が一度でも来れば1年は無収入になる。
それなのに、種子は毎年買わなければならない。
除草剤も彼らのものしか効果がないから、彼らに金を払い続けるしかない。
その結果、農家は常に借金に負われ、やがて絶望して妻や娘を売り飛ばし、自らは臓器を売り、やがて絶望に追いやられて自殺してしまう。
ターミネーター種子、自殺する種子とは凶悪なアイデアだ。
これらの自殺する種子が国民の認識のないまま、なし崩しに世界に拡散されている。
そして、いまや少数のアグリ巨大企業が世界に君臨するようになっているのである。
在来種を残しておけばいいではないかと思うかも知れない。
しかし、在来種がGM種子と交配したら汚染されてターミネーターになっていく。
はっきり言うと、在来種が全滅する。
また、それは「特許の侵害」になる。
GM種子は特許が取られているので、それは勝手に交配させると法律違反になるのである。
信じられない話だが、今まさにそんな世界になっている。
・種子を売ってもらえなければ自給率ゼロ
人口爆発と食料不足が重なると、どうなるのか。
世界中が遺伝子組み換え作物でも何でも作ろうとする。
農家は多国籍企業からGM種子を買い、やがては毎年種子を買う状態に追い込まれる。
そこで考えて欲しい。
たとえば、モンサント、カーギル、デュポンはアメリカ企業だ。
GM種子をばら撒いた国で、アメリカが「種子を売らない」と決めたらどうなるのか。
種子がないと翌年は農地があっても何も作れない。
つまり、種子を売らないと決めるだけで、アメリカは特定の国に対して自由自在に政府をコントロールすることができる。
その国の自給率がいくら高くても意味がない
。遺伝子を改悪されたターミネーター種子が使われているのであれば、種子が手に入らない限り、翌年は「自給率ゼロ」になるのである。
アメリカは、敵対国が従わなければ、単に「種子を売らない」と言えばいいだけなのである。
あるいは、種子の価格を思い切り釣り上げればいい。
まさかそんなことになるはずがないと思うかもしれないが、穀物が貴重品になっていくのであれば、逆にそれが起こらないほうが不思議だ。
それが「アグリ・ビジネス」であると多国籍企業はせせら笑っているのである。GM作物を入れるとどうなるのか。
・毎年、種子を買わなければならない。
・言い値で買わなければならない。
・反抗すれば売ってもらえない。
・除草剤もセットで買わなければならない。
・自給率は種が買えるかどうかで決まる。
これではまさに奴隷そのものである。地球上から穀物の在来種が駆逐されてしまったら、私たちは彼らの奴隷になるということだ。