職場環境整備案
化学物質過敏症もしくは環境病向け
以下の環境整備案は、教育目的に用いられることを意図したもので、完全な解決策ではありません。
すべての環境整備は、本人を交えて、個別対応を基本に決定する必要があります。
さらに詳細な情報については、JANまでお問い合わせください。
換気と室内の空気の汚れの問題
・職場に開閉可能な窓を導入する。
・空調設備を、湿気や汚れがたまらないよう保つ。
・屋 内や屋内の汚染物質が、空調設備によって職場内にまき散らされることがないよう確認する。
・空調のダクトを清潔にする。
・可能であれば、HEPAフィルタを空調に取り付ける。
・また専門家による空気の清浄度テストを行って、室内の空気の汚染度、ほこりの量、かびの繁殖度、揮発性有機化合物の含有率などを評価する。 American Industrial Hygiene Associationなどの、オープンな情報機関に問い合わせて紹介状をもらい、産業衛生学の専門家に相談する。
・建物全体もしくは患者の個室座席で空気清浄機を利用する。
The National Air Filtration Associationなどの情報機関に問い合わせて紹介状をもらい、空気清浄化の専門家に相談する。
・香料、有害なクリーニング溶剤、殺虫剤、排気ガス、タバコの煙など、汚染物質のない職場環境を保つ。
・適 切な排気装置を設置し、コピー機などのオフィス機器からの排気を排出する。
建物の新築や改築に関する問題
・建物の改築、塗装、殺虫剤散布、フロアのワックスがけ、カーペットのクリーニングなどについて、掲示、印刷物、電子メール、社員名簿な どを利用して、事前に知らせておく。
通知を希望する人のために、任意登録の名簿を作成しておいてもよい。
・この場合、化学物質過敏症の人に対して、別の事務所を用意する、建物内の別のフロアもしくは別の建物で勤務する、自宅で勤務するなど、勤務場所を変更するこ とを認める。
・建材、家具、消耗品などに、毒性のないものを利用する。
・毒性のないカーペットを利用するか、タイルや綿の敷物など、床に敷くものを変更する。 新しいカーペットから出るガスを抑える製品も利用可能。
・溶剤、下塗料、塗料、潤滑油などの工業製品を扱う場合、化学物質複合刺激反応や環境病などを引き起こさない製品への変更が可能かどうか検討する。
・労働者の曝露量を減らすため、可能であれば、清掃、保守、改築などの作業は、建物を利用する人がいない時間に行う。
クリーニングの問題
・建物の改築、塗装、殺虫剤散布、フロアのワックスがけ、カーペットのクリーニングなどについて、掲示、印刷物、電子メール、社員名簿な どを利用して、事前に知らせておく。
通知を希望する人のために、任意登録の名簿を作成しておいてもよい。
・カー ペットのクリーニングやフロアのワックスがけなどに、毒性がなく香料を使用していないものを利用する。
・毒 性がなく香料を使用していないクリーニング溶剤を使用する。 詳しい情報に関してはJANまでお問い合わせください。
・労働者の曝露量を減らすため、可能であれば、清掃、保守、改築などの作業は、建物を利用する人がいない時間に行う。
・ディーゼルエンジンや車両からの排気ガスが問題になる場合、職務と職務環境について検討する。
職務上排気ガスに接することが避けられない場合、人工呼吸マスクの利用は可能か?
患者の仕事場所を排気ガスの届かない場所に移すことができるかもしれない。
排気ガスに触れることを必要としない役職への配置転換も考えられる。