かかりつけ医の機能強化 慢性疾患患者に24時間対応 | 化学物質過敏症 runのブログ

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かかりつけ医の機能強化 慢性疾患患者に24時間対応 (1/5ページ)

2015.8.16 07:01

 日頃は外来にかかっている患者が、いざというときに発するSOSには、誰が応えるのか-。
糖尿病や高血圧症など、複数の慢性疾患を抱える患者を対象に、厚生労働省は昨年度、治療費の新しい算定方法として「地域包括診療料」を創設した。中小病院や診療所が「かかりつけ機能」を発揮し、健康管理や訪問に対応することが期待される。
健やかなときも、病めるときも、死の間際も、継続して診てくれる医師は増えるだろうか。(佐藤好美)

 医療も介護も

 東京都世田谷区に住む坂口康さん(67)は13年前に脳梗塞を発症した。今も左側にまひがあり、介護保険の要介護度は1。
だが、つえを使って外出もするし、旅行にも行く。
医療も介護も、住まいから車で数分の「在宅総合ケアセンター成城」で受ける。

 週に1度は同センターの通所リハビリに通う。
介護保険のサービスで、理学療法士から個別リハビリを受け、自主トレに励む。
80分のプログラムを終えると汗だくだが、「仲間とおしゃべりをして、リハビリをするのが楽しい。リハビリは、残った機能で暮らしていくためのものだと思う」と前向きだ。
坂口さんのかかりつけ医は同センター長の井上智貴医師。
リハビリを行うのと同じフロアに診察室がある。
受診はたいてい月1回だが、いざというときには24時間、電話対応もしてもらえる。費用は、医療費が3割負担の人で月に4510円の定額。
薬代や急な往診費などは別だが、風邪をひいて受診回数が増えても費用は変わらない。
坂口さんが「地域包括診療料」の対象になっているからだ。

 地域包括診療料は昨年度、厚労省が新設した。
算定できる医療機関も対象患者も限られている。
診療所なら「常勤医が3人以上」で、看取(みと)りも含む在宅医療を行うことなどが条件。
患者は高血圧症、糖尿病、脂質異常症、認知症の4疾患のうち、2疾患以上を持つ人だ。

 坂口さんは、高血圧症と脂質異常症があてはまる。
いずれも、脳梗塞の危険因子だ。
今年5月には、目まいと嘔吐(おうと)で起き上がれなくなり、妻が同センターに電話をした。井上医師は再発の危険性を考えて、急ぎ訪問。
患者の治療履歴などを記した診療情報提供書を書いて大学病院に紹介した。

 坂口さんは「脳梗塞は、いつ再発するか分からない。まひもあるから転ぶかもしれない。いつでも対応してもらえて、何回通っても同じ額なのは安心感がある」と、信頼を寄せる。

全人的な医療

 地域包括診療料は「全人的な医療」が旗印。
かかりつけ医には、健診の受診勧奨などの健康管理も任される。
服薬管理も重要な仕事で、患者が他の医療機関からもらった薬があれば、それもカルテに記載して一元管理する。