情報にあおられない
費用があまり高い治療法は、やらないでくださいね。
電磁波過敏症は慢性疾患ですから、あまり高いとお金が続きません。
まちで売られている電磁波防御グッズは、相当うそがあります。
電気の専門家だったら、まちの電気屋さんでも電磁波のことはわかりますの
で、これが果たして有効なのかを、相談されると良いかと思います。
それから、電磁波過敏になりますと、何か良い方法ないかとインターネットなどで探したりして、情報が入り過ぎます。
申し訳ないのですが、患者の世界では、重症の患者さんが一番大きな顔ができる。
だから、重症の情報がどうしても入りやすいと思いますので、そういう情報にあおられないことです。
もう一つは、電磁波過敏症というのは、死に至る病でないと。
だから、あっちこっちで支障が出ますけども、そういう点では安心して自覚しておいていただきたいと思います。
回復までには時間かかりますけども、化学物質過敏症に比べると治りが良いのです。
ただし、電磁波恐怖症から妄想まで来た人は、ちょっと治りが悪い人も出ますので、電磁波に負けないようにして頑張っていただかないとまずいと思います。
電磁波に集中しすぎない
人間は、集中するとものすごく感度が良くなります。
例えば味覚でも、ソムリエがワインを何年もの、どこの産地と言い当てられるくらい、味覚は訓練すれば発達します。調香師もそうです。
電磁波に関してどんどん集中して、電磁波があるかどうか神経を練磨すると、電磁波に非常に敏感になる可能性があります。
だから、できるだけ自分を訓練しないことです。
集中すると、とんでもないことになってきますので。
それから、電磁波に対する感受性を訓練すると、頭にどんどん記憶してしまいます。
女性ホルモンは記憶のホルモンです。
犯人が女性に顔を見られると致命傷です。
男性は、見てもボヤッとしか覚えていません。
だから、女性ホルモンを利用して電磁波過敏を頭にたたき込むと、男性に比べて非常に不利になってくるのです。
頭の中でどんどん訓練しないということが一番大事です。
長期戦をズボラに
この病気はいくら頑張っても、すぐ、1カ月でパッと良くなる病気ではないので、集中してどんどんやろうと思って真面目に考え過ぎると、体や精神的に参ってきますので、ズボラに治療することがどうしても必要です。
また電磁波に遭っちゃった、まあ、ぼちぼち良くなればいいし、と。
体は一本調子では絶対良くなりません。自律神経も神経系も、いつも波打っているのが普通ですから、あるときは良くて、あるときは悪いと。
電磁波を浴びても、ある時ちょっと落ちても、またすぐ戻ってきますので、そういう点で、ズボラに加療して、長期戦を最初から覚悟していくということが絶対必要だと思います。
ズボラになって神経を電磁波に集中しないために何が良いかといいますと、適当に遊んでもらうことです。
過敏症になる方は、一般の人よりもはるかに優秀で、頭の良い人ばかりです。
真面目人間が多いです。
電磁波過敏になる人は、おバカさんにはならないということと、それから、感受性が高いので、芸術も鑑賞眼も非常に高いです。
私も診療していますと、化学物質過敏症には、芸術関係者は非常になりやすいです。
私のところ(そよ風クリニック)は診療費1万5000円もかかります。
お出でいただく気があっても、できたらその分、健康管理の方に使っていただいたほうが良いと思います。
受診していただいても、こういうことしか言えないし、栄養指導しかできませんので、できたら今日の話で満足していただければ一番ありがたいと思います。
今日の講演のために、一応、過去10年間、最近の情報を全部読みあさってきたつもりですので、このあたりが今の最新情報じゃないかと思います。
これで何とか満足していただければありがたいと思います。
質疑応答
-CTやMRIは何回受けると危険ですか?
どれくらいということは言えません。
死ぬような病気など、どうしても必要な場合は無理してでも受けて、終わったらビタミンCやマグネシウムをとって沈静化するのが良いと思います。ビタミンCはアスコルビン酸の原末が添加物がないし、安いです。
コルビン酸がだめな方は、天然ローズヒップからのものもありますが、良い物は高いです。
それもだめなら、じゃがいも、さつまいもをモリモリ食べてください。
-アスコルビン酸は、どれくらいとれば良いですか?
毎食後に1gです。
ビタミンCは吸収が良いので空腹時にとると、体がとりすぎたと思ってすぐ排出してしまうので、食後にとってください。
飲み忘れたら、次の食後まで飛ばして良いです。過敏症はまじめな方が多いのですが「1g」も、だいたいで結構です。
-電磁波過敏症の人は、先生がお話しされた白血病などの電磁波による健康障害になりやすいのでしょうか?
それは、まったく違います。
電磁波からの逃げ足が速いですから、むしろ鈍感症の人のほうがなりやすいです。
-私は線維筋痛症なのですが、患者会で線維筋痛症と化学物質、電磁波は関係があると聞いたのですが?
慢性疲労症候群、線維筋痛症、化学物質過敏症は非常に近い病気です。米国の化学物質過敏症の診断基準は、慢性疲労症候群、線維筋痛症と重なっても良いとされています。
-孫は食事の時以外、おそらく1日7時間以上、スマホばかり使っています。いずれ健康障害が起こるのではないでしょうか?
おっしゃる通りだと思います。
私たちは適応能力があり、スマホの電磁波を浴びていないと体調が悪くなるスマホ中毒、携帯電話依存症になる子どもが増えるのではないかと思っています。
中毒と過敏症は隣り合わせです。
-太陽光発電を自宅に設置するのはどうですか?
難しいご質問です。
直流で発電して交流に変え、さらに電圧を上げるので、変換器、変圧器を使います。
それらを体に影響をしないところに置くとか、鉄板で囲ってアースをとるなど用心したほうが良いです。
太陽光発電で過敏症になった方もいます。
-電車で隣の方が携帯を使うと特に右のひじが熱を持ったようになります。これは、どういうことですか?
過敏症の方は症状の好発部位(ある症状や病変が発生しやすい臓器や組織)が必ずあります。
そこが特に敏感ということだと思います。特に心配はないと思います。
-蛍光灯に反応するし白熱灯は製造されなくなるので、LED照明はどうでしょうか?
LEDを直流で光らせると電磁波が弱くなるそうです。
白熱灯は国内で作らなくても輸入品がありますので、白熱灯を使っていて大丈夫だと思います。
runより:宮田先生の話は面白いですね。
考え方ですが私もほとんど同意見です、やっぱ調べてると結論は似たものになるんですね。