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慢性疲労症候群の本質的な原因は夜更かしによる“体内時計のズレ”にあり
@DIME2014年1月14日(火)23:00
慢性疲労症候群の本質的な原因は夜更かしによる“体内時計のズレ”にあり
(@DIME)
◎日本にいながらにして 時差ボケ になる!?
メジャーリーグの名門ボストン・レッドソックス、過去40年間の勝率を見ると、東海岸で試合した場合の勝率は62%であるのに対して、西海岸で試合した場合は、何と42%です。
何が原因だと思いますか?
メジャーリーグのナイトゲームの開始時間は20時。
試合終了が真夜中を過ぎることはよくあることです。
さらに、翌日に西海岸でデーゲームの試合がある場合には、その日のうちに飛行機で移動しなければなりません。
しかも西海岸と東海岸では 時間の時差 があります。
この過酷な労働条件で、選手はいいパフォーマンスを発揮することが求められます。
「体内時計のズレ」が原因でパフォーマンスに著しく影響を及ぼしていることが、最新の研究報告で明らかになりました。
「体内時計」は、2種類存在します。「親時計」と「子時計」です。
「親時計」は視交叉上核(目と鼻の奥のほう)に存在し、睡眠と光によってコントロールされています。
「子時計」は全身の細胞60兆個すべてに存在し、食事を摂取する時間によってコントロールされています。
問題は、体内時計が毎日正しく時を刻めているかどうかです。
どうしたらいいのか? 睡眠のゴールデンタイムは、夜22時~2時、メラトニン(免疫力や抗酸化力を高めるのに必要なホルモン)が最も分泌される時間帯に部屋を真っ暗にして寝ること。
睡眠時間は7時間前後が理想的です。
そして、朝日を浴びることで、体内時計はリセットされます。
朝食を食べること、3食をなるべく決まった時間に取ることが、体内時計がズレにくくなるポイントです。
寝るのが深夜2時以降だったり、朝食を食べたり食べなかったりという生活が続くと、体内時計がズレます。
日本にいながらして 時差ボケ 状態になるのです。
すると、体内時計のズレによって、ボストン・レッドソックスの勝率が示すとおり、パフォーマンス、判断力、思考力、集中力、記憶力が低下します。
◎夜更かし生活が続くと「慢性疲労症候群」に
最近、心身とも疲弊しきった「慢性疲労症候群」の大人が増えています。
これは“体内時計のズレ”が大きな原因です。また、子供の不登校も大きな社会問題になっていますが、夜22時までに寝ない子供が多いからです。
大人の慢性疲労症候群も、子供の不登校問題も、本質的な原因は 夜更かし による“体内時計のズレ”なのです。
齋藤真嗣医師
さいとうまさし/1972年生まれ。ニューヨーク州医師。専門は、腫瘍内科・感染症。著書に70万部超の『体温を上げると健康になる』。毎月~金5:55~6:00、TOKYO FM『明日に架ける橋~健康スイッチ~』に出演中。