「食品に含まれるカドミウム」に関するQ&A | 化学物質過敏症 runのブログ

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・厚生労働省HP
http://www.mhlw.go.jp/

http://www.mhlw.go.jp/houdou/2003/12/h1209-1c.html
「食品に含まれるカドミウム」に関するQ&A

厚生労働省医薬食品局食品安全部
平成22年7月改訂

<1.食品中に含まれるカドミウム>

・Q1 カドミウムはどのような物質ですか?どのような害があるのですか?


A)

カドミウムは、鉱物中や土壌中などに天然に存在する重金属で、鉛・銅・亜鉛などの金属とともに存在することから、日本においては1千年以上前から鉱山開発などにより、地中から掘り出されてきました。

自然環境中のカドミウムが農畜水産物に蓄積し、それらを食品として摂取することで、カドミウムの一部が体内に吸収され、主に腎臓に蓄積します。カドミウム濃度の高い食品を長年にわたり摂取すると、近位尿細管の再吸収機能障害により腎機能障害を引き起こす可能性があります。

また、鉄欠乏の状態では、カドミウム吸収が増加する報告があります。

なお、カドミウム中毒の事例としてイタイイタイ病がありますが、これは、高濃度のカドミウムの長期にわたる摂取に加えて、様々な要因(妊娠、授乳、老化、栄養不足等)が誘因となって生じたものと考えられています。

今回検討が行われているような低濃度のカドミウムの摂取とは状況が全く異なっており、低濃度の摂取でイタイイタイ病が発症することは考えられません。


Q2 どうしてお米などの食品にカドミウムが含まれているのですか?


A)

前述のとおり、カドミウムは、鉱物中や土壌中など、天然に広く存在する重金属です。

加えて日本には、全国各地に鉛・銅・亜鉛の鉱山や鉱床が多数あり、このような鉱山や鉱床に高濃度に含まれるカドミウムが、鉱山開発や精錬などの人の活動によって環境中へ排出されるなど、いろいろな原因により一部の地域の水田などの土壌に蓄積されてきました。

お米などの作物に含まれるカドミウムは、作物を栽培している間に、水田などの土壌に含まれているカドミウムが吸収され蓄積されたものです。

また、カドミウムは海水や海の底質中にも含まれており、貝類、イカやタコなどの軟体動物や、エビやカニなどの甲殻類の内臓に蓄積されやすいことがわかっています。


Q3 どんな食品にカドミウムが含まれているのですか?どのくらい摂取しているのですか?


A)

カドミウムは土壌又は水など環境中に広く存在するため、米、野菜、果実、肉、魚など多くの食品に含まれていますが、我が国においては米から摂取する割合が最も多く、日本人のカドミウムの1日摂取量の約4割は米から摂取されているものと推定されています。


<食品からのカドミウム摂取量の経年変化>



厚生労働省の研究機関である国立医薬品食品衛生研究所は、昭和52(1977)年度から毎年、日常食の汚染物質の摂取量調査 1)を行っています。

平成19(2007)年度の調査結果によれば、日本人の日常食からのカドミウムの1日摂取量は、21.1μg 2)(成人の平均体重を53.3kgとすると2.8μg/kg 体重/週)であり、調査開始以降、経年変化はあるものの米の摂食量の低下などにより減少してきています。

また、2003年6月に開催された第61回FAO/WHO食品添加物専門家会議(Joint Expert Committee on Food Additives, JECFA) 3)の報告書によれば、各国の調査に基づくカドミウムの平均的な摂取量は0.7~6.3μg/kg 体重/週、また、WHOが公表している世界の各地域の食品の消費量とカドミウム濃度から得られた地域ごとの平均的なカドミウム摂取量は2.8~4.2 μg/kg 体重/週となっており、我が国の摂取量は比較的低い状況となっています。

1)国立医薬品食品衛生研究所が、地方衛生研究所と協力して行っている調査です。

食品を集めて調理し、食品中に含まれるカドミウムの濃度を分析し、国民栄養調査の食品摂取量をもとに、1日当たりの汚染物質摂取量を推定しています。

2)μg(マイクログラム)は、1グラムの百万分の1の重さです。

3)国際食糧農業機関(Food and Agriculture Organization, FAO)と世界保健機関(World Health Organization, WHO)が合同で運営している専門家により構成される機関であり、食品添加物や食品中の汚染物質等のリスク評価を行っています。


runより:これからが長いですε-(;-ω-`A) フゥ…