自然界変化の裏側2 | 化学物質過敏症 runのブログ

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バクテリアを殺すな!

「土壌の汚染=バクテリアが死ぬ」ということです。

食物連鎖からしても、バクテリアがいてこそ人間が存在できるほどなのです。
バクテリアは土壌にいて、森林のブナ、クスギ、カエデなどの枯葉や木の枯れたものを腐食分解します。
その過程で、有機酸(有機アシッド)が生成されます。
その酸が砂や岩石を溶かし土壌の中のマグネシウムやカルシウムといったミネラルをイオン化させます。
そのミネラルがさらに水に溶け込み川に流れ、川から海に流れます。
そして海中のミネラルは栄養素として、海藻や貝を育てそれを食べる魚を育てます。

昨今、北海道の昆布や三陸の牡蠣の漁師たちは、山に広葉樹を植えて、
広葉樹林の山を育てています。
彼らは、昆布や牡蠣が以前ほど取れなくなったとき山の変化に気付いたのです。
「山に杉を植えているのがおかしい。
山を元に戻せば、海も元にもどるかもしれない」と直感的に気付き、多くの漁師さんたちが植林を始めました。
植林してから数年すると、見事に海が生き返り昆布も牡蠣も元通り採れるようになったのです。
このことは、山と海が直結しているということなのです。

食物連鎖の元を断ってはいけないのです。
循環の最初の部分であるバクテリアを殺すことは、
ミネラルを枯渇させ、土壌を貧弱にし、川を貧弱にし、海を貧弱にしてしまうことになります。
ミネラルの少ない土壌では、栽培する野菜を栄養成分の少ない、水っぽいものに変えてしまいます。
それは食べ物の質が落ち、食べ物の種類も減ることなのです。
そして食物の質が落ちると、食する人間の体も弱くなります。

人間は、自分たちの生活を快適にするためにつくった化学物質によって、
自分の首を絞めてしまったのです。


生き返った水の話

いま、環境を守るために、
工業排水や化学物質を下水に流さない活動や運動がなされるようになりました。
日本で率先して取り組んでいるのは、滋賀県です。
滋賀県は、県民にとって大切な資源である琵琶湖を汚さないために、リンを含む合成界面活性剤の入った洗剤を使わず、天然素材の石けんを使う取り組みがなされています。

世界では、早くから水質保全をしている一例に、スイスのレマン湖があります。
レマン湖を死なせないために国民全てがリンを含む合成界面活性剤を使っていません。

2000年の三宅島の火山噴火は記憶に新しく、島民全員が避難させられて島に戻ることが出来ませんでした。
三宅島は南洋海域で、さんご礁が広がる綺麗な海でした。
それがここ20年位で、観光客やダイバーが増えてなぜか珊瑚がほとんど絶滅していたのです。
海藻や貝も減り、小さな魚たちも泳がない死の海に近づいていたそうです。
ところが火山噴火の影響で、住民が生活しなくなって2年余り経ち、
三宅島に調査団が入り海を調べたところ、見事に復活し、元の綺麗なさんご礁が広がっていたそうです。

この話には、二つの教訓があります。
ひとつは、島内に大きな産業がなく工業排水は出ないことと、住民が生活しているだけなので、海を汚染したのは合成界面活性剤の入った家庭用排水と農薬です。

もうひとつは、わずか数年でほぼ完璧に元に戻ることができる
自然の回復力はすばらしいものだということです。

今では、きびなごなど小さな魚が泳ぐようになったそうです。


この話を人間に置き換えてみると、家庭で使っているさまざまな化学製品がいかに自分たちを汚染しているか、ということになります。
広大な珊瑚を殺すことが出来る化学物質を、日常生活の中で自分自身の体にばら撒いているのです。

ですから、三宅島の教訓からもわかるように、体にとって有害な物質を入れないようにすれば、人間が本来持っている自然の回復力で、健康な体を取り戻せるし、維持できます。

有害な化学物質は、ゆっくり自然や人間の体を蝕んでいきます。

それが、環境破壊と病気の原因なのです。

有害化学物質を家庭に入れない、使わない。

多くの人が、早く事実を知って、自然や人間に安全な生活をしてください。