以上の問題意識で、私たちは「循環型社会研究プログラム」のプロジェクト1「国際資源循環に対応した製品中資源性・有害性物質の適正管理」を実施しており、今月号の特集でご紹介します。
滝上室長はこのプロジェクトの中で海外のフィールド研究に関するリーダーを務めていて、フィリピンでのE-wasteリサイクル現場における重金属および希少金属の環境濃度を調査し、健康リスクを評価している研究事例を紹介します(シリーズ重点研究プログラムの紹介)。
鈴木研究員はベトナム北部において、2011年から同じ地点で継続調査している様子を記しており、リサイクル施設や野焼き現場周辺での重金属やダイオキシン類濃度が高い事例と周辺の水田への影響が懸念されます(研究ノート)。
また、重金属やダイオキシン類だけでなく、電気電子機器などに含まれる難燃剤も管理が必要な化学物質として規制されており、梶原主任研究員がその使用時や廃棄時の挙動について解説しています(環境問題基礎知識)。
(てらぞの あつし、資源循環・廃棄物研究センター 副センター長)
出典:国立環境研究所