研究対象と方法
無作為に選ばれた250 人の住民(女性133 人、男性117 人)を対象にした横断研究が、2012 年10 月から同年11 月にかけて、イスファハンの携帯電話BTS アンテナの近くに住む対象者の健康影響の有病率を明らかにするために行われた。250 通の調査票研究の中で、133人は女性(41 歳±18)で、117 人は男性(50 歳±22)だった。
住民は、BTS アンテナの近くに一年以上住んでいる場合に選ばれた(Liakouris,1998)。
研究計画は、スペイン(Dabis 他、1992;Linde とMild, 1997;Loomis 他、1994)とイラク(Alazawi,2011)で行われたものに合わせた。
住民は、関連する指標に焦点を当てた標準調査票へ完全に記入するよう求められた。その指標とは、頭痛、睡眠障害、疲労感、うつ傾向、怒りっぽい、不快感、集中困難、食欲不振、吐き気、記憶喪失、視覚障害、聴覚障害、めまい、心臓血管系の問題、性欲低下などだ(Alazwai他、2011)。
調査票は、対象者の年齢、性別、BTS アンテナからの距離(10m未満、10-50m、50-100m、100-200m、200-300m、300m 以上)、そしてアンテナに関する対象者の場所(直面している、横にある、背後にある、屋上に設置されたアンテナの場合は下にいる)から構成された。
さらに、対象者の被曝状況は、BTS アンテナの近くに住む期間(1 年未満、1-2 年、2-5 年、5 年以上)によって分類された。
この研究で、調査された症状の病訴のレベルは、下記のスケールを使って研究参加者によって記された:0=なし、1=時々、2=頻繁に、3=非常に頻繁に。
研究に固有の変数を避けるために、変圧器(10m未満で)や高圧電力線(100m未満で)の近くに住む参加者は、この研究から除外された。
コンピュータープログラム(SPSS16.0 版、イリノイ州シカゴ市)は、イェーツ補正でカイ二乗検定を使う統計分析のために使われた。全てのデータはp=0.05 の判定レベルで検査された。
得られた結果は、回答0(=なし)に関して、経験された病訴の頻度について分析された。
結果は、距離、性別、年齢の影響の範囲について、参照群(300m以上で被曝した対象者)の病訴の頻度と比較された。その比較は、被曝期間(1 年未満と比べて)について、対象者の位置(対象者の間での位置の比較)について、年齢性別について、300m 以下の被曝対象者によって示された病訴の頻度で行われた。全てのデータは、研究参加者によって記入された管理式調査票に基づいて集められた。