室内環境中シロアリ駆除剤の測定 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・出典:東京都健康安全研究センター環境保健部環境衛生研究科
http://www.tokyo-eiken.go.jp/index-j.html

・室内環境中シロアリ駆除剤の測定

 近年、シロアリ駆除剤として多用されているネオニコチノイド系殺虫剤について、空気中濃度及びハウスダスト中濃度の測定法を検討し、2軒の住宅について調査を行った。

 シロアリ駆除剤として登録されているネオニコチノイド系殺虫剤5種及び木材防腐剤1種を測定対象として検討を行った。

室内空気は、直径47 mmの石英フィルターを用い、流速3L/分で3日間採取した。

また、ハウスダストは掃除機にアダプターを接続し、床ダストを採取した。

 調査を行った2軒の住宅はいずれも木造一戸建で、住宅Aは築後3年7ヶ月(新築時に薬剤処理)、住宅Bは築後17年(リフォーム時に薬剤処理、処理後1ヵ月及び6ヶ月に調査実施)であった。

分析機器にLC/MS/MSを用いることにより、定量下限値は空気中濃度:5.0~60 pg/m3、ハウスダスト中濃度:2.0~20 ng/gと、低濃度までの測定が可能であった。

測定対象物質の回収率は、空気:84.2~90.9%、ハウスダスト:66.4~87.5%であった。

 住宅から検出されたネオニコチノイド系殺虫剤は、住宅Aではクロチアニジン、住宅Bではイミダクロプリドであった。

住宅Aでは室内空気及びハウスダストの両方からクロチアニジンが検出されたのに対し、住宅Bでは、ハウスダストのみからイミダクロプリドが検出された。

また、住宅Bの薬剤処理後1ヵ月の測定では、ハウスダスト中のイミダクロプリド濃度は98,900 ng/gと高濃度であったが、処理6ヶ月後では36.2 ng/gに低下していた。