磁場により松果体からのメラトニン分泌が撹乱されるか? | 化学物質過敏症 runのブログ

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・出典:食品・薬品安全性研究ニュース

http://www.jpha.or.jp/jpha/jphanews/anzen_news/55.html#3
磁場により松果体からのメラトニン分泌が撹乱されるか?
-職業的50 Hz磁場曝露の影響の研究-
Magnetic fields and the melatonin hypothesis : a study of workers chronically exposed to 50-Hz magnetic fields
American Journal of Physiology- Regulatory, Integrative
and Comparative Physiology 284: R1529-1535 (2003)


 発電, 送電, 配電から発生する電場および磁場は, 工業国であればどこにでも存在する (欧州では 50 Hz, 北米では 60 Hz). 電磁波の一部ともいえる可視光 (波長 400~730 nm) は, 光感受性の松果体からメラトニン夜間分泌を抑制することが証明されている.

可視領域外波長の電磁波もメラトニン分泌抑制を起す可能性が考えられる.

メラトニン分泌の変調は, 疲労, 睡眠障害, 不安症, 抑うつ等を引き起こすらしい. また, メラトニンは制癌作用を有していることが実験的に証明されている.

ラットにおいて, 50 Hz の電磁場の急性 (12時間) 曝露では100 _T, 長期 (1か月) 曝露では 10 _T でメラトニン分泌が減少したとの報告のほか, 電磁場への曝露によるメラトニン分泌減少の報告が数多くある.

しかし, ヒトとげっ歯類では夜間の活動性が異なるほか, 松果体の解剖学的位置および頭蓋骨の幾何学構造が異なる.

これまでのヒトと高等哺乳類に対する磁場の影響調査では, 影響なしかあるいは解釈が分かれる不明瞭な結果であったが, ほとんどが急性曝露の調査であり, 慢性曝露ではメラトニン分泌に影響を及ぼす可能性が残る.

そこで, 著者らは職業上, 長期間 (1~20年), 磁場に曝露されている人を対象に調査した.