黄砂実態解明調査-平成20~22年度:2 | 化学物質過敏症 runのブログ

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報告書の要旨
1. 概 要
環境省では、平成14 年度から、黄砂の飛来実態を科学的に把握するため、黄砂飛来時に国内の複数地点で一斉にエアロゾルを捕集し化学成分の分析を行うなど黄砂実態解明調査を実施している。

本報告書は、平成20 年度から平成22 年度にかけて飛来してきた黄砂についてその状況をとりまとめたものである。

2. 調査方法
2.1. 黄砂の飛来状況
平成15(2003)年度から22(2010)年度の気象台発表の黄砂日について経年変化、観測地点別の飛来回数などを整理した。

また、平成13(2001)年から22(2010)年の黄砂観測日の観測地点の都道府県におけるSPM 平均濃度に黄砂日数を乗じたものを地図上で示した。

さらに、平成15(2003)年度から22(2010)年度の日別の黄砂の規模を示すために、観測地点の都道府県におけるSPM 平均濃度に観測都道府県数を乗じたものを算
出した。

2.2. 成分分析調査
2.2.1. 調査期間
平成20 年度から平成22 年度までの黄砂飛来シーズン(2 月から6 月)

2.2.2. 調査地点
国設新潟巻酸性雨測定所(新潟県)、富山県環境科学センター(富山県)、
国設松江大気環境測定所(島根県)、福岡県保健環境研究所(福岡県)
長崎県環境保健研究センター(長崎県) 計5 地点なお、農薬成分の分析に係るサンプリングは、巻、富山、松江の3 地点

2.2.3. エアロゾル捕集方法
以下の3 方法により、基本的に24 時間単位で2 日間連続捕集を行った。
1)ハイボリウムサンプラー(HV)
目的:浮遊粉じん濃度、エアロゾル中の主に金属成分の分析
2)二段型ローボリウムサンプラー(LV)
目的:2.5μm で分級したエアロゾル中の主にイオン成分の分析
3)ハイボリウムサンプラー(ポリウレタンフォーム、活性炭繊維をろ紙後段に装着したもの)
目的:エアロゾルに吸着した農薬成分の分析
2.2.4. 分析項目
浮遊粉じんの重量を測定したほか、金属成分1 項目(HV)、イオン成分5 項目(LV)、農薬成分9 項目(異性体を含めると17 種類)(HV)を分析した。
2.3.黄砂の特徴と分類
黄砂の特徴を解析し分類を行うために、気圧配置、砂塵嵐の発生状況、SPM 濃度全国分布、後方流跡線、CFORS 予測結果、ライダー黄砂消散係数、黄砂消散係数とSPM濃度の関係、硫酸イオン濃度時間値、PM2.5/SPM 比などのデータを集約した。