その6:学校等における香料自粛に関する要望:化学物質問題市民研究会 | 化学物質過敏症 runのブログ

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学校での香料暴露に苦しむ子どもたちがいること、アレルギーや喘息、シックハウス症候群のお子さんなど、いつ香料暴露により化学物質過敏症を発症するかわからない子どもたちもたくさんいること、香料が発達途上にある子どもたちに健康上の悪影響を与える可能性があることなどをまず先生方に知っていただきたいと思います。

先生方に模範となって香料をできるだけ控えていただき、児童生徒や保護者に向けてアドバイスをしていただくことができたら、どんなに多くの子どもたちが救われることでしょう。

先生や職員の方たちに学校等での香料自粛に率先して取り組んでいただけるように、基準や参考を示していただけないでしょうか。
なお、ポスター案等の基準を示す際には、どうか、定義や説明は正確な表現で、誤解を与えないような表現にしてください。

岐阜市や岐阜県のポスター42)をはじめ現在多くの自治体で掲示されているポスターでは、化学物質過敏症の定義に関する記載が不十分ですが、岡山県倉敷市など一部の自治体で、厚生科学研究「化学物質過敏症に関する研究(主任研究者:石川哲北里大学医学部長(当時))」(平成8年度)で示された定義「最初にある程度の量の化学物質に暴露されるか、あるいは低濃度の化学物質に長期間反復暴露されて、一旦過敏状態になると、その後極めて微量の同系統の化学物質に対しても過敏症状を来たす」43)に準拠して見直され、一度に多量の暴露によるだけでなく微量でも長期間の反復暴露によっても発症することの両方について記載があるポスターがあります44,45)。
化学物質過敏症の名称や概念については議論があり、平成15 年度に厚生労働省で開催された室内空気質健康影響研究会により、既存の疾病概念で説明可能な病態を除外する必要性等があるものの「微量化学物質曝露による非アレルギー性の過敏状態」を示す病態の存在は否定できないとして、病態解明や感度や特異性に優れた検査方法、診断基準の開発等の研究の更なる進展が必要との見解が示されています46)。

報告書において、現状では混乱があるとして精度を高める必要性は指摘されていますが、「日本では石川らの提唱する『化学物質過敏症』が一般に使用されている」と述べられており、その後、平成21 年10 月には、標準病名登録マスターに「化学物質過敏症」が病名として登録されました8)。

今後も研究の進展が望まれますが、現在のところ、一般には、石川らが提唱した概念、定義の大意が継承されて病名として使用されていると考えられます。
岐阜市をはじめ多くの自治体のポスターでは、「最初にある程度の量の化学物質に曝露して過敏状態になる」ことについては記載があっても、「低濃度の化学物質に長期間反復暴露して過敏状態になる」ことについて記載がなく、実態を表す正確な表現と言えないため、見直していただく必要があります。
また、アレルギーや喘息、咳喘息、偏頭痛の方など香料によって症状を引き起こされる恐れのある人は他にもいるのに、「化学物質過敏症の方に『とっては』」と、香料により症状が引き起こされるのは化学物質過敏症の患者だけであるかのような誤解を与える表現になっていることも問題ですが、これも見直した施設があります45)。

さらに、香水等着香のみを目的とする製品以外に強い香りを放出する製品が増えている現実に対応して、「柔軟剤」や「洗剤」「シャンプー」の強い香りの他、生徒の学校での使用頻度の高い「制汗剤スプレー」等に関する注意喚起が必要で、要望案4,5)のように、現実や実態に即した誤解を与えない正確な表現のポスター案を示していただく必要があります。
誰もが等しく、香料によって健康を害されることなく、能力の発達に応じた教育を受けられるように、教育に関わる子ども・大人の心身を香料暴露から保護し、健康的な学習環境を確保するため、ぜひとも学校等における香料自粛の取り組みを進めていただきたく、上記の要望をいたします。


runより:長い文でしたがそれだけ熱意がこもっていると私は思います。

次は回答になりますが・・・短い!