マルハ農薬混入:異臭指摘で判明 基準の150万倍検出 | 化学物質過敏症 runのブログ

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マルハ農薬混入:異臭指摘で判明 基準の150万倍検出

毎日新聞 2013年12月29日 21時07分(最終更新 12月30日 09時32分)
 手軽で身近な食品になぜ。

年も押し迫った29日夕、水産大手のマルハニチロホールディングスが緊急記者会見を開いて冷凍食品への農薬混入を発表した。

知らせを受けた量販店は急きょ製品回収に乗り出し、関係機関も対応に追われた。

「まさか国内工場の商品から検出されるとは」。

消費者からは不安の声が漏れた。

 「ご心配をおかけし、深くおわび申し上げます」。

29日午後5時から始まった緊急会見の冒頭で、マルハニチロホールディングスの久代(くしろ)敏男社長は深々と頭を下げて謝罪した。

 会見には問題の商品を作ったアクリフーズの田辺裕社長らも出席。

原因について問われると、久代社長らは厳しい表情で「調査中」と繰り返した。

「全ての可能性を否定できない」として意図的混入もあり得ると認めたうえで、群馬県警に相談していることを明らかにした。

 一方で「(農薬が)そのまま原料に移転するかどうかは品目によっても違う。まだ100%違うとは言えない」と述べ、原材料に農薬が残留していた可能性も含め、慎重に調査する考えを示した。

 今回の問題は、群馬工場のミックスピザを購入した消費者から「異臭がする」との指摘が11月13日に寄せられたことを契機に発覚、最大で基準値(0.01ppm)の150万倍に当たる1万5000ppmのマラチオンが検出された。

公表まで1カ月半かかったことについて、田辺社長は「最大の反省点」と述べた。【町田結子】

 

◇「冷凍食品への不信感、ますます」

 農薬混入を受けて市販用だけで44品目が回収されることになり、消費者からは不安の声が上がった。


 西友西千葉店(千葉市中央区)に買い物に来ていた近くの主婦(43)は「『国内工場でも』と思うと、ショック。

お弁当の隙間(すきま)に(冷凍食品を)よく入れていたが、原因がはっきりするまで使うのを控えたい」。

女性会社員(30)も「中国製ギョーザ事件など冷凍食品への不信感があったが、今後、ますます手を伸ばせなくなる」と話した。

 イオン系列の「ピーコックストア大島店」(東京都江東区)で買い物をしていた会社員、菊地浩子さん(59)も「国内の大手メーカーだけにショック。

管理体制をしっかりしてほしい」と憤った。

時々冷凍食品を買うという近くの主婦(60)は「どうして出荷前に分からないのか」と首をかしげ、別の主婦(70)も「特に子供のいる人が多く買っているのを見るので、影響が怖い」と話した。


 イオン北浦和店(さいたま市浦和区)では29日、本社からの指示で商品を撤去し、自主回収を知らせるおわびの文書を冷凍ケースに掲示した。

平賀義文店長は「食の安全は何より大事。

できるだけ早く安全な商品を再び並べたい」。

イオンの広報担当者は「プライベートブランド(PB)商品は返品にも応じる」としている。

 日本生活協同組合連合会は同日、アクリフーズ群馬工場で委託製造したPB3商品の販売を中止した。

店頭販売や宅配を通じ全国に流通しており、宅配先の家庭などからも回収を進めている。

 食品衛生法によると、残留農薬の規制値を国が定め、自治体は規制が守られているかをチェックする。

厚生労働省では食品安全部の職員数人が急きょ登庁し、情報収集に当たった。

担当者は「検出された農薬の濃度は尋常な数値ではない。

事故なのか故意なのかで対応も変わる」と話した。

【味澤由妃、奥山はるな、藤沢美由紀、桐野耕一】