第3章 CFSと線維筋痛症の症状 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・出典:慢性疲労症候群(CFS)入門
http://spinozafj.web.fc2.com/mangcfs.html

・第3章 CFSと線維筋痛症の症状

これまでのところ、CFSあるいは線維筋痛症のどちらにも全く治療法がありません。

しかし、この二つの疾患の症状を軽減するたくさんの方法があります。

CFSもFMも治療法がなくて治せないのは事実ですが、これらの方法を取り入れれば、症状の影響を小さくし、生活の質を高めることができます。

次の四つの章は、CFSと線維筋痛症の最も顕著な症状である、疼痛、疲労、睡眠不足、認知的問題に対する主な治療法の選択肢を詳しく説明します。

この章では症状管理の全体的な取り組み方を概説します。

睡眠から始まる次の四つの章は、これら四つの主要症状を論じます。

睡眠不足の影響は非常に広範囲にわたるので、また、睡眠を改善することで生活の質を高め、他の症状を軽減できるので、我々は睡眠から始めることにします。

しかしながら、四つの主要症状に焦点を当てる前に、CFSやFMの人々はふつう、少数から多数の他の症状があると付け加えさせてください。

CFSと線維筋痛症でよく見られる他の症状として以下のものがあります。
•腹痛(腫脹、下痢/便秘)
•アルコール不耐性
•アレルギー・発疹
•不安
•悪寒あるいは寝汗
•憂鬱
•めまい
•発熱
•頭痛
•顎の痛み
•性欲減弱
•リンパ節の圧痛
•吐き気
•手、腕、脚、足、あるいは顔のしびれ、あるいはひりひり感
•耳鳴り
•光、音、におい、あるいは天候に対する過敏反応
•咽頭痛
•体重の増減

また、CFSとFMの人々は、しばしば他の内科的な疾患があることは、繰り返して口にする価値があるでしょう。

症状の幾つかは、第2章で触れた他の疾患のせいかもしれません。

治療原則

CFSとFMの症状管理は通常、以下の四つの原則に従います。

1. 生活の質を高めることに重点を置く:これまでのところCFSあるいは線維筋痛症のどちらにも全く治療法がないので、治療目的は治癒ではなく、睡眠不足・疼痛などのような最も厄介な症状に対処することに重点を置きます。

また、ペーシング、運動、ストレス軽減のような自助戦略を持てば、前より気分が良くなって、もっと思いのままになると感じることができます。

CFSもFMも治療法がなくて治せないのですが、自助戦略を実行すれば、痛みと不快感を軽減し、症状をいっそう安定させ、そして肉体的・精神的苦痛を減らすことができます。

また、機能レベルも引き上げてくれるかもしれません。

CFSとFMの管理は、症状に対処することだけに限られません。

この二つの疾患は、生活のあらゆる面に影響を与えます。

仕事する能力、財政、人間関係、気分、将来の夢と希望などが影響を受けます。

これらを管理することは単なる症状の治療よりももっと大変です。

自主管理プランには、ストレスと感情に対処するプラン、支持を得るプラン、人間関係を作り直すプラン、喪失を受け入れるプランなどがあります。

2. 多数の戦略を立てる:CFSと線維筋痛症の人々は数個からたくさんの症状があるので、また、各症状には複数の原因があるかもしれないので、治療計画は、ふつう、多数の戦略を必要とします。

例えば、疼痛を治療するにはしばしば、薬を用いるとともに、睡眠の改善、ペーシング、運動、リラクセーション、温熱と寒冷の使用など、ライフスタイル戦略も用います。

認知的問題(「頭にかかったもや」)は通常、リストを使用する、ペーシング、一度に一つのことをする、家の中をきちんとしておく、頭がよく働くときに精神的作業をする、ストレスを管理する、心のつぶやきで安心する、などのさまざまな戦略で対処します。

3. 試行する:戦略を併用するとき、最も役立つ組み合わせを見付けるためには、しばしば試行を必要とします。

どちらの疾患も標準的治療は全くありません。

すなわち、有効であると思われる薬剤が全くないのです。

したがって、症状を管理するためには、ふつう、試行錯誤を重ねます。

試行はまた、ライフスタイルを調整していくのにも役立ちます。例えば、症状を悪化させることなく効果がある運動プログラムを見付けるには、さまざまな運動プログラムを試さねばならないかもしれません。

我々は、効果がある戦略を見付けるためにいろいろなやり方を試すこのプロセス(過程)を、「CFS(FM) 科学者になる」と呼んでいます。

4. ライフスタイルの変化に重きを置く:自分の体の要求を聞くならば症状を和らげ、無視すれば症状を悪化させるので、あなたのとる行動と、生活のしかたは、症状に大きな影響を与えます。

この二つの、症状に対する影響力はとても大きいので、症状を和らげ、生活をコントロールすることに成功するかどうかは、たぶん、医師があなたに施す何よりも、CFSやFMに適応しようとするあなたの努力と自発性によって決まるでしょう。

CFS/FM医師、Charles Lapp 医師の言葉を借りれば、「主治医の役割が重要である一方、他方CFSやMEに既知の治療法が全くないことを認識するべきです。

主治医にできることには限界があります」。

回復のカギは「疾患を受け入れることと、ライフスタイルの変化を用いて疾患に適応することであり、それは医学的治療では到底及びません」。

CFSとFMの主要症状には幾つかの共通の原因があります。

過度の努力、体調不良、ストレス、そして感情です。

これらの原因をそれぞれ、ペーシング、運動、リラクセーション、感情コントロールで管理すれば、それぞれの戦略が複数の症状に作用するので、波及効果があります。