あなたの対処技能と考え方はどうですか?
あなたの置かれた状況には、他の二つの特筆すべき因子があります。
あなたの対処技能と考え方です。
この両方はともに変えることができます。CFSあるいは線維筋痛症にかかっているということは変えることはできないかもしれませんが、疾患にうまく対処するための新たな、より効果的な方法を習得できます。
学術的な研究によって、慢性疾患を持った人々が、我々のような短期間の自助クラスを通して、効果的な対処技能を習得できることが明らかになっています。
このようなプログラムの一つに、関節炎自助コースがあります。
1970年代後期にスタンフォード大学で開発され、今までに350,000人以上の人々がコースを取りました。クラスの参加者は痛みと鬱症状を大いに軽減して、活動レベルを上げました。
UCLAとハーバード大学が、同じようなプログラムで、それぞれ皮膚がんと慢性痛に対して同様の結果を出しています。
皮膚がんに対処する6週間のコースを取った人々は、他の皮膚がん患者と比べて平均余命が増えました。
また、慢性痛と闘うコースを取った人々は、受診回数を減らし、不安と鬱症状の度合い、そして痛みを軽減しました。
低脂肪食、運動、そしてグループによる支持などのようなライフスタイルの変化を利用して、Dean Ornish のプログラムの患者は心臓疾患の症状を改善しました。
他の研究では、糖尿病を持っている人々が、血液検査とインスリン注射の治療法を改善することで、心臓発作と脳卒中のリスクを半減することができました。
この種のプログラムで最も良くなる人々は、疾患をある程度管理できる、と自分の能力を信じる人たちです。
この人たちは自分が病気であることを否定しないか、あるいは回復への非現実的な希望を抱きません。
しかし、生活をもっと良くすることを見付けられると確信しています。
良い対処技能を習得すれば、生活の質が大きく変わり、長期にわたる疾患の進路さえ変わるかもしれないことを、これらのクラスは明確に示します。
長期にわたる疾患を抱えてうまく生活するためには、考え方もまた重要です。
役に立つと思われる考え方は、現実的で希望の持てる考え方です。
我々はこれを「闘志ある受け入れ」と呼びます。
この考え方を持つ人々は、一見すると相反する二つの考えを併せ持ちます。
一方では、自分の病気が長期にわたる疾患であることを認めます。
また、妙薬が健康を取り戻してくれるとも思っていません。
どちらかといえば、この人たちは、自分の生活が変わってしまって、以前と違った暮らしをする必要があることを認めます。
他方、自身の努力によって、もっと良くなる方法を見付けることができると確信しています。
(我々のウェブサイト Success Stories (サクセスストーリー)にいくつか例があります)
慢性疾患を管理できるようになるためには、生活習慣と日常生活を修正して、新しい状況に適応することが必要です。
来る章は、前より気分が良くなるために、あなたにできる多くのアイデアがあります。
これらの戦略は、CFSあるいは線維筋痛症を治すことを目的にしていません。
しかし、これらの戦略を使えば、生活の質を高めることができ、あなたの機能レベルが高まるかもしれません。
長期にわたる疾患を自主管理するには、努力と忍耐が必要です。
我々のプログラムに参加した多くの人々は、自分が管理する物事に責任を持つことで、症状レベルと生活の質に大きな影響を与えることができると分かりました。
あなたが、我々のプログラムに参加した多くの人々のようになることを望みます。