農薬による蜜蜂の危害を防止するための我が国の取組-6 | 化学物質過敏症 runのブログ

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Q5. 農薬の蜜蜂への影響について、我が国では、どのような試験研究を実施しているのでしょうか。
国際的には、蜜蜂の群れが維持できなくなってしまう原因としては、ダニ、病気、ストレス、農薬などが考えられています。

我が国では、2009 年度以降、農薬の蜜蜂への影響について、農林水産省の所管する試験研究機関が次のような試験研究を実施してきました

2008 ~ 2009 年に蜜蜂が十分に繁殖しなかった原因について、幅広く検討しました。
(2009 年度)2008 年から2009 年にかけて我が国で花粉交配用蜜蜂の不足が発生した際に、蜜蜂が十分に繁殖できなかった原因について研究を実施しましたが、原因を特定できませんでした(※1)。
水田地帯で農薬による被害が発生する仕組みの解明に取り組みました。
(2010 ~ 2012 年度)2010 年度から2012 年度まで、新規女王蜂の生産、ダニ防除、ストレス緩和等の対策技術に加えて、農薬使用に伴ってどのように蜜蜂の被害が発生するのかを解明するため、「ミツバチ不足に対応するための養蜂技術と花粉交配利用技術の高度化」(※2)の研究を行いました。
我が国では、夏に水稲のカメムシ防除を目的として農薬を使用する時期に、蜜蜂の被害が多く報告されています。

これは、夏には蜜蜂が利用できる花が少なく、稲の花粉を求めて蜜蜂が水田を訪れることと関連しているのではないかといわれています。

そこで、水田地帯において、ネオニコチノイド系農薬をはじめ各種の殺虫剤が散布される時期に、周辺の蜜蜂が受ける影響や農薬への曝露量等を調査しました。

現在、調査結果の解析中です。

終了次第、公表します。
蜜蜂が農薬に曝露される経路を推定するための研究を実施中です。
2013 年度には、蜜蜂にどのようにして農薬が付着するのかを推定するため、水田地帯周辺の蜜蜂の主な餌源を明らかにするとともに、蜜蜂が餌とすることのあるイネ花粉への農薬の移行量を把握するための研究を実施する予定です。
※1「ミツバチ不足に関する調査研究報告書」
http://www.naro.affrc.go.jp/nilgs/project/honeybee/029486.html
※2「ミツバチ不足に対応するための養蜂技術と花粉交配利用技術の高度化」
http://www.s.affrc.go.jp/docs/research_fund/2010/pdf/22010_gaiyo.pdf